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writer : tinsight-iruy

【海外発!Breaking News】過酷な労働環境にゲームショップ従業員が一斉退職 「健康のために辞めた」(米)

店長に昇格したばかりだったフランク・マウラーさん(Frank Maurer)が退職を決意すると他の3人も辞めることを決め、全員が同じタイミングで退職することになった。フランクさんは「ストレスと不安のせいで眠れなくなり、ゲームも楽しめなくなってしまった」と私生活への多大な影響が出ていたことを明かす。2021年後半から同店で働き始め、最初のうちは楽しく働いていたフランクさんだったが、人材不足と管理職からの厳しいノルマのせいですぐに悪夢と化したという。

店長として働いていたフランクさんの時給は17ドル(約2210円)で、これはアメリカのディスカウントスーパー「ターゲット(Target)」の新入社員よりわずか2ドル(約260円)高いだけの金額だという。そしてフランクさんの下で働く一般従業員は、ネブラスカ州の最低賃金である9ドル(約1170円)しかもらえていなかった。

またフランクさんが店長に昇格した際には店長職の責任や仕事内容に関するトレーニングは一切なく、他の従業員のトレーニングを行う十分な時間も与えられなかった。さらにフランクさんは、2週間以上も休み無しで働き続けたこともあったと主張している。

もちろんフランクさんはエリアマネージャーに「サポートが必要だ」と助けを求めたが聞き入れてもらえることは無く、それどころか売上ノルマを達成できなかったことで日常的に脅しや罵倒の言葉を浴びせられたという。エリアマネージャーがこうした酷い状態なので従業員の入れ替わりは激しく、「これが売上ノルマを達成できない理由の1つではないかと思っています。エリアマネージャーはパソコン上の数字しか見ていないんですよ。自分の健康のために辞めるしかなかったですね」とフランクさんは溜め息をついた。

ゲームストップは今年に入ってから同州の他店舗でも従業員の大量退職が発生しており、フランクさんは「ゲームストップは離職率が高過ぎるし、経営陣が冷酷極まりないと思います」と語っている。海外掲示板サイト「Reddit」にはゲームストップに関するサブカテゴリーがあり、かつての従業員が労働環境の酷さを訴える投稿で溢れているという。

このようなゲームストップの酷すぎる現状に失望したフランクさんは「この会社が従業員をどのように扱っているかに無関心な顧客が商品を買って会社に投資している現状に、従業員たちは怒り心頭ですよ。もっと早くに辞めても良かったのですが、これまで注いできた情熱と努力を無駄にしたくなかったんです。しかしどんなに時間をかけても、最終的には濡れたペーパータオルのように捨てられましたね」と無念の思いを明かした。

画像は『Bored Panda 2022年6月10日付「A Sign Put Up By GameStop Employees Informing They’re All Quitting Because Of Their Toxic Manager Goes Viral」(Image credits: Will Buckner)(Image credits: ponycorn69)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

退職した従業員たちが店頭に残した張り紙(画像は『Bored Panda 2022年6月10日付「A Sign Put Up By GameStop Employees Informing They’re All Quitting Because Of Their Toxic Manager Goes Viral」(Image credits: ponycorn69)』のスクリーンショット)

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