持っていた双眼鏡を使って再び犬を探し始めた。すると遠くの崖の真ん中でじっとしている黒い犬の姿を見つけることができた。
バーカーさんは「私が双眼鏡を使わないと犬が見えなかったので、男性は面白がっていましたよ。彼はその黒い点が動物だと思ったのは、『今までそれを見たことがなかったからだ』と言っていました」とのちに明かしている。
その犬は小川から150フィート(約45メートル)ほど上の岩の上で動けなくなっており、いつからそこにいたのかは不明だが、今すぐに救助が必要であることは明らかだった。
「犬の正確な位置を把握し、どうやって犬がいる場所まで行くかなど救助計画を立てて道具を準備するのに2時間半もかかりました。」
そしてバーカーさんたちはクライミング用の道具を使い、ゆっくりと下降して犬の救助を開始した。犬はバーカーさんが近づいてくると、嬉しそうに尻尾を振って近寄ろうとした。犬がいた場所の足場は悪く滑ってしまったが、最終的にバーカーさんが犬のもとにたどり着くと、犬はバーカーさんの手や顔を舐めて喜んでいたという。
無事に崖から犬を救助すると、首輪から“ジェシー・リー(Jessie Lee)”という名前であることが判明した。その後ジェシーは同協会のシェルターで保護され、スタッフが飼い主の連絡先を探してみるとすぐに見つかった。
ジェシーは2週間前から行方不明で、飼い主は毎日必死に探していたという。バーカーさんは「飼い主の方は私たちが『ジェシーが見つかりました』という前に、『見つかったんですか!?』と聞くほど心配していました」と話している。
家からたった数ブロック先の崖で迷子になってしまっていたジェシーは幸いにもケガはなく、翌朝には飼い主と再会できた。
男性の鋭い観察力のおかげで無事に飼い主と再会できた今回の件には、「ハッピーエンドで終わってよかった」「素晴らしい救助だ」「2週間ずっとそこにいたのかな。助かってよかったね」など安堵のコメントが多数届いている。
なお過去には、冬の山で2週間迷子だった犬を登山客が発見し、担いで下山したニュースも話題になっていた。
画像は『Denver7 2021年12月14日付「Dog missing for 2 weeks rescued from cliff above Fountain Creek」(Humane Society of the Pikes Peak Region)』『Humane Society of the Pikes Peak Region 2021年12月14日付Facebook「It was a relatively routine Wednesday afternoon when our Animal Law Enforcement (ALE) team received a call about a dog stuck on a cliff overlooking Fountain Creek.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)