それ以降しばらくは特に大きな動きは無かったという。190ポンドでも十分な価格だが、残り1時間になると次々と入札があり価格がつり上がっていき、最終的に236.74ポンド(約4万2802円)で落札されたのだ。
「私には4人の子どもがおり、物価の上昇で生活費のやりくりが大変だったので、本当に嬉しかったですよ。1枚の硬貨にこれほどの価値があるなんて、信じられませんでしたね」と大喜びのベンさんは、落札価格から取引手数料を差し引いた、206ポンド(約3万7238円)を手にした。
1枚の硬貨がこれほどの価値を持つ一因として、流通数の少なさが挙げられる。硬貨が発行されたマン島は、イギリス王室が領主でありながらも、イギリス国家の一部ではないというユニークな島だ。マン島の人口は2023年の時点で推定8万4400人であり、面積は572平方キロメートルと東京23区よりも狭い。
また、マン島には“マンクス・ポンド(Manx Pound)”という独自の通貨が存在する。マンクス・ポンドと英ポンドはレートが同等であるため、マン島内ではマンクス・ポンドの他に英ポンドを使用できる。その一方でマン島以外ではマンクス・ポンドを使用することはできない。こうした要因が重なり希少性が高くなったことで、コレクターからの注目が集まり、高値で取引されるようになったと考えられる。
ちなみに今年1月には、レストランで食べていたアサリの中から紫真珠が見つかり、50万円を超える価値があると推測され、大きな話題を呼んでいた。
画像は『Metro 2023年7月4日付「Dad given rare £2 coin in his change sells it on eBay for more than £200」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)