鍵を開けるように指示した。そしてドアを開けてラトリースさんの様子を確認すると、周囲の警察官に銃を向けるのを止めさせ、自身も銃を下ろした。「ラトリースさんは武器を持っておらず、危害を与えるような人ではないと分かりました。彼女はシートベルトを自分で外すこともできないくらい恐怖で震えていたんです」と当時を振り返るジェームズさんは、ラトリースさんに「君は大丈夫。大丈夫だ」と優しく声をかけて落ち着かせようとした。
ジェームズさんがシートベルトを外すと、安堵したラトリースさんは声をあげて泣きながらジェームズさんに抱きついた。ジェームズさんもハグをして、その背中をさすっている。
ジェームズさんの機転により穏やかに終わりを迎えることができた今回の騒動は、ホーゲンヴィル警察のFacebookに投稿されると「ジェームズさんの思いやりの心に泣けてくる」「この落ち着いた行動を他の警察にも見習ってほしい」「人間性が素晴らしい」など称賛の声が相次いだ。
その後、警察からの逃走と交通違反により拘留されたラトリースさんは「自分が何をしているのか分からなくなるくらい、周りが見えなくなってしまったの。本当にごめんなさい」と謝罪した。
キャリア23年のジェームズさんは、今回のような出来事は初めてだったそうで、「ラトリースさんに過去の犯罪歴やトラブルはありませんでした。彼女はただ、車で逃げるという良くない選択をしてしまっただけです。誰だって間違いを起こすことはあるんです」とラトリースさんを擁護している。
画像は『New York Post 2021年2月12日付「Touching bodycam footage shows cop hugging scared suspect after chase」(Storyful)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)