「M-1グランプリ2024」のメインポスターのビジュアルが11月21日に公開された。今年は記念すべき20回目の大会ということで、ポスターには歴代19組のチャンピオンが勢揃いしている。客席で隣に座るコンビたちが笑顔を見せる姿に、多くの「M-1」ファンは「どのコンビも解散せず、現役の漫才師として活躍している」と感慨を抱いた様子だ。
ポスターの中央には、初代王者(2001年)の中川家が堂々と配置されている。現在では優勝が決まる瞬間には、煌びやかに装飾された壇上でMCや審査員、ライバルたちに祝福される。この華やかな場面が「M-1」決勝のクライマックスとして定着している。しかし、中川家が優勝した当時は舞台セットも地味で、審査員も笑顔を見せない厳しい雰囲気であった。さらに、優勝後の待遇にも大きな違いがあった。中川家は、審査員の島田紳助さんや松本人志(ダウンタウン)から「2本目、失敗したんか」、「あのくだり、もう一発いかなアカンやろ」などと厳しく指摘され、楽屋に戻ると既に誰もいなかったと当時の状況を明かしている。また、翌日からのスケジュールはほとんど埋まっておらず、現在の「優勝決定後に半年先まで仕事が埋まる」という状況とは大きく異なっていたそうだ。
さらに「M-1」の20年を通じて、参加者たちの意識にも変化が見られる。昨年の大会終了後に放送された特別番組『M-1グランプリ2023 イブより熱い大反省会!』では、最終決戦に進んだ令和ロマン(優勝)、ヤーレンズ(2位)、さや香(3位)の3組が、舞台裏で順番を話し合って決めたというエピソードが紹介された。高比良くるま(令和ロマン)は「今大会の決勝ファーストラウンドが全体的に点数が出ていなかったので、誰が優勝しても『良くない大会だった』とは言わせたくなかった」と語り、