このほど故ロビン・ウィリアムズの妻スーザンさんが『The terrorist inside my husband’s brain(夫の脳内のテロリスト)』と題した手記を執筆。メディカルジャーナルに寄せた同手記で、このようにロビンの最期の日々につき綴った。
「夫の恐怖感、そして不安感は、周囲が警戒心を抱くほど酷くなっていました。」
「この病気にかかる人のうち、非常に聡明なタイプの人は長い間普通に見えるそうです。しかしあたかもダムが突如決壊するかのように湧き出す症状に対して、どうしようもなくなってしまう。夫は天才で、しかもジュリアード音楽院の演劇科で訓練を受けた役者です。ですから本人が実際にどれほど苦しんでいたのかは、今後も知ることはないでしょう。」
「ロビンは正気を失いかけていました。それを本人も気づいていたのです。自分が壊れていく―それを経験した彼の苦しみが、皆さんには想像できますか?」
ちなみにロビンはパーキンソン病の診断を受け、理学療法を受けるなどして前向きだったという。しかし手の震えなどは改善せず、言葉が出ない、眠れないといった症状にも苦しんでいたのだ。
「あたかもそれら症状に溺れているように見えました。」
またある時は全てをはっきり理解していても、5分後には混乱する―そんな夫にスーザンさんも戸惑ったというが、ある晩ロビンは「Goodnight, my love」と挨拶をして部屋に入り、そのままベルトで首を吊り息絶えた。
「彼の最期の言葉は、今日も私の心の中でこだましています。」
検視報告書を見てロビンがレビー小体型認知症を患っていたことを知ったスーザンさんは、昨年秋に「私達もロビンも事態が理解できていなかったのです」「今後は自らの経験を生かし、同じ病気に悩む人々に手を差し伸べたいと思います」と希望を述べていた。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)