イギリス在住の3歳女児はタンポポの綿毛のようなフワフワの髪を持ち、1歳の頃に「櫛でとかせない頭髪症候群」と診断された。これは世界での報告数が100例ほどと非常に珍しく、母親はInstagramで「娘の髪は特別で大好き!」とポジティブな発信を続けている。英ニュースメディア『Gloucestershire Live』などが伝えた。
英サフォーク州グレート・ブレイクナムに住むレイラ・デイヴィスちゃん(Layla Davis、3)は今から2年前、「櫛でとかせない頭髪症候群(Uncombable Hair Syndrome、以下UHS)」と診断された。
兄フレディ君(Freddie、4)はまっすぐな金髪だが、レイラちゃんの髪はまるでタンポポの綿毛のようにフワフワで、母シャーロットさん(Charlotte、30)は当時、何人かに「この子の髪は普通と違う」と言われていた。そしてレイラちゃんが爪の感染症に3、4回罹ったこともあり、UHSの検査を受けたのだった。
UHSは遺伝子の突然変異が原因と言われ、毛幹のたんぱく質の生成が妨げられて発症するという。患者の50%以上の毛髪の断面がハート形や三角形になっており、髪の色はゴールドやシルバーで伸びる速度が非常に遅い。
特徴的なのは針金のような縮れ毛で、髪が伸びるとライオンのたてがみのようになるが、12歳くらいで症状が治まることも多い。これまでの報告数は100例ほどと言われるが、実際にはそれ以上の患者がいると思われ、骨や歯、爪などの形成不全を伴うこともあるようだ。
ただイギリスの国民保健サービスでUHSの検査はできないそうで、レイラちゃんはサフォーク州イプスウィッチの毛髪学の専門家を訪ねていた。そうしてUHSと診断がつくと、専門家は「この患者は初めてだよ」と興奮し、驚愕したという。
実は理論物理学者アルベルト・アインシュタインもUHSで、レイラちゃんはこれまでにアインシュタインやボリス・ジョンソン元英首相などと比べられたこともあったという。また通い始めて間もない保育園では、「フワフワした」という意味を持つ“フラッフィー(Fluffy)”と呼ばれているそうで、