ビンクスは2頭のコヨーテに向かって突進した。突撃してきたビンクスに驚いたコヨーテが、尻尾を巻いて逃げ出したところで映像は終わっている。
オークリーは自力で家の中に戻ることができたものの、コヨーテに噛みつかれて胸と脇腹に裂傷を負った。大量に出血していたオークリーを見たレーンさんは、急いで近くの動物病院「Neel Veterinary Hospital」へ駆け込んだ。病院では裂傷の縫合が行われ、オークリーの前肢には添え木をして固定する処置が行われた。
担当獣医によると、オークリーのケガの具合から、肢を切断しなければならない可能性もあったという。しかしビンクスが助けに来てくれたため、最悪の事態は免れた。
オークリーにいったい何が起こったのか、防犯カメラの映像を確認したところ、ビンクスの勇姿を見つけたというレーンさん。「今までで一番クレイジーな出来事でしたよ。うちの小さな猫が、大好きな犬を襲う2頭のコヨーテに飛びかかって追い払う姿は感動的でした。まったく、ビンクスはタフな猫ですよ」と驚きを隠せない様子で当時の心境を語った。
ビンクスは生後2か月の頃にレーンさんの家の庭に現れ、のちにレーンさんの家で飼われるようになった。ビンクスは2匹のやんちゃな大型犬とともに育ったそうで、大型犬たちに引きずられたりして遊ばれていたという。こうした環境に慣れていたせいか、ビンクスはどんな動物を目の前にしても、怯えたりすることはないそうだ。これに加えて、成長したビンクスの現在の体重は10ポンド(約4.5キロ)で、オークリーよりも2ポンド(約0.9キロ)ほど重く、体格のおかげもあってひるまずにコヨーテに立ち向かうことができたのかもしれない。
レーンさんは、「オークリーとビンクスは色も性格も正反対ですが、それでも“家族”としての絆で結ばれているのです」とコメントを残した。
ちなみにアメリカでは2021年10月にも、飼い猫がコヨーテを追い払っていた。この飼い主は「元野良猫の血が騒いだのかも」と語っていた。
画像は『ABC27 2024年1月2日付「WATCH: Cat saves dog from attacking coyotes」(courtesy of Lane Dyer)』『UPI.com 2024年1月3日付「Oklahoma family’s cat rescues small dog from two coyotes」』『FOX 10 Phoenix 2021年10月27日付「Phoenix cat chases away coyote from his home」』『Chron 2022年6月11日付「Video captures cat heroically fighting off coyote at Surfside,Texas home」』『CTV News 2021年7月23日付「Yorkie in ICU after defending 10-year-old owner from coyote attack in Scarborough」』『New York Post 2022年12月4日付「Georgia sheepdog fights off, kills 8 coyotes after pack attacks his sheep」』『WFLA 2021年10月9日付「Ring camera records coyote attack on family dog as owners rush to rescue him」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)