マシュー氏を含めた医師らは、「どうしてハエがあの場所にいたのか、確かなことは分かりません」と頭を抱えた。
検査後、自身の大腸の中にハエがいたことを聞いた患者は、予想通り驚いていたが、「うっかり食べてしまったんだろう」と話したという。患者は検査前に腸の中をキレイにするため、検査の24時間前から絶食し、専用の液体を飲んでいた。患者が検査前に摂った最後の食事は、検査の2日前に夕食として食べたピザとレタスだったというが、この食事の中にハエがいた覚えはないと話している。
なお「米国疾病予防管理センター(US Centers for Disease Control and Prevention、以下CDC)」では、過去にハエの卵や幼虫を摂取してしまったケースが確認されている。その多くは胃酸により死んでしまうが、まれに消化管内の酸性環境下でも生き残ることがあり、“消化器ハエ症(intestinal myiasis)”という疾患として知られている。こうして体内に寄生したハエは、宿主が食べたものや体内の死んだ組織をエサとして生き延びる。寄生されても無症状の患者もいるが、腹痛や嘔吐、下痢を起こすこともあるという。
1984年には、米ワシントン州に住む生後12か月の女児の便に、母親が虫が動いているのを発見して病院に駆け込んだ。CDCが母親に食事内容を詳しく聞くと、母親はキッチンのワイヤーバスケットで保管していた、熟れすぎたバナナを女児に食べさせていたことが分かった。そのキッチンでは、果物の上やその周辺をよくハエが飛んでいたという。CDCが母親に果物を何かでカバーし、食べる前に洗うことをアドバイスすると、女児の症状は治まったそうだ。
画像は『Metro 2023年11月22日付「Mystery after doctors find live fly buzzing around inside man’s intestines」(Picture: US Government)(Picture: University of Missouri School of Medicine)』『MedyaTava 2023年7月6日付「10 yaşındaki çocuğun gözünden ne çıktı7」』『New York Post 2022年12月8日付「My earache was actually a potentially fatal, revolting infestation」(Jam Press)』『封面新闻 2023年4月21日付「视频慎点!女子耳鸣、听力下降 竟然是耳朵里爬进了它」』『WesDaisy 2022年3月27日付TikTok「#Snorkeling #tripcancelled #wtf」』『The Daily Star 2022年1月12日付「Man’s ‘blocked ear’ turns out to have massive cockroach hiding inside」(Image: Zane Wedding/ New Zealand Herald)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)