唯一の話し相手であり、介護者である50代の母レイサさん(Leisa)はこのように語っている。
「息子が3歳の時、当時21歳だった父を交通事故で亡くしているの。私は息子に対して甘いから、彼が生きていたら今とは違っていたでしょうね。息子が肥満になった時、私がいくら『食事に気をつけるように』と言っても、腹を立てるだけだった。そうやっていつも自分が思うように生きてきて、私の言うことに聞く耳を持たなかったの。」
実はジェイソンさん、13歳でファストフードとタバコを覚え、10代後半になるとテイクアウトの食事にはまっていったという。そして20代半ばには宅配サービスの利用額が年間で1万ポンド(約182万円)にもなり、一日の摂取カロリーは1万を超えていたそうだ。
ピーク時の体重は317キロを超え、2020年には「命の危険を感じる」と救急車を要請し、アパート3階の窓からクレーンで吊り上げて救出されて話題となった。
そして昨年6月には、軽い心臓発作を繰り返したことで2か月入院し、その後はロンドンの介護施設で1か月を過ごし、19キロの減量に成功した。
ところがジェイソンさんは当時、一日30本以上のタバコを吸い、2.5リットルのフルーツジュースと無糖の炭酸飲料を5本飲む生活をしていたそうで、介護施設での生活については「全く自由がなく、まるで囚人気分だった」と語り、このように続けた。
「施設では『煙草は外で吸って』と言われたけど、自分には不可能なことだった。それに水を頼んでも、断られることさえあったんだ。だから介護施設に戻ることは絶対にないよ。病院か自宅で息を引き取ったほうがましだし、母にケアしてもらったほうがよっぽどいいと思っているよ。」
なおジェイソンさんは、以前と比べると食事量は減っているというが、宅配サービスの利用は続けている。また一日1箱のタバコ、摂取目安の10倍にあたる約300グラムの砂糖が入った3リットルのフルーツジュースが止められず、「部屋ではやることがあまりないからね。禁煙はできないよ」と述べている。
ただ部屋で一日中オムツをつけ、母のケアを受けないと生活ができないジェイソンさんは、医師に「40歳までしか生きられないだろう」と警告されており、再び歩けるようになることを夢見ているという。
「医師には『体重が十分減れば、再び動けるようになるチャンスはある』と言われているんだ。だからベッドから出て、再び歩けるようになるならどんなことでもするよ」と語るジェイソンさん。自分の命を救うための“最後の望み”と考えているのは、注射するタイプの肥満治療薬「ウゴービ(セマグルチド)」で、心臓発作や脳卒中、死の危険をも減らすという。しかしながら数が限られているうえ、自身が利用する国民保健サービス(NHS)を通して入手することが困難な状態で、苛立ちは募るばかりのようだ。
ちなみにこのニュースには、「母にお尻を拭いてもらっているんだろう。なんてことだろう」「宅配だけで年間1万ドルって、どこにそんなお金があるの?」「母が甘やかしすぎた。早死にするのは目に見えている」「母の親切が息子を死に追いやっている」「一日1万キロカロリーも摂っていたら、同情はできないね」「他力本願では何事も成功しないだろう」といったコメントが寄せられている。
画像は『The Daily Star 2023年10月11日付「Mum of UK’s heaviest man admits she was ‘too soft’ on 47st son ‘addicted to kebabs’」(Image: talktv)』『The Sun 2023年10月9日付「FAT CHANCE I’m UK’s heaviest man – docs tried to send me to zoo to X-ray me for mystery illness… I cry myself to sleep every night」(Credit: Ian Whittaker)、2020年10月21日付「THE WEIGHT ESCAPE Britain’s 50st fattest man hoisted out of flat by crane after becoming addicted to fast food」』『Casey King 2023年2月22日付Instagram』『Matthew Riggs 2022年8月14日付Instagram「Little by little day by day we make progress.」』『Life Of A Binge Eater 2021年6月26日付Instagram「You’ve got to find yourself first.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)