必死に抵抗した。しばらく綱引き状態になったがワニの強すぎる力には勝てず男性は力尽きてしまい、枝を掴んでいた手を離してしまった。
絶体絶命の状況だが、それでも男性は諦めなかった。男性は枝から手を離すとベルトに装備していた小型のナイフを手に取り、ワニの頭めがけて振り下ろしたのだ。
何度か刺すとさすがのワニもこの攻撃にひるんだようで、噛みついていた男性の脚から離れて逃げていった。男性はこの隙に、急いで土手の上へ登って安全な場所へ逃れた。勇敢にワニと戦った男性の行動には驚嘆してしまうが、驚くのはこれだけではなかった。
ワニの強靭な顎で噛まれた脚は酷い怪我をしていたはずだが、男性は救急車を呼ぶことはせず、自ら車を運転して近くのクックタウン病院(Cooktown Hospital)へ向かったのだ。しかし男性は重傷だったようで、その後は設備の整ったケアンズ病院(Cairns Hospital)へ搬送された。治療を受けた男性は、現在快方に向かっているそうだ。
今回の件について、クイーンズランド州環境局のマット・ブライエンさん(Matt Brien)は「こんな芸当ができる確率はゼロに近いですよ」と男性の行動に目を丸くしたという。またこのニュースを知った人からも「この男性はどうやって運転したんだろう」「この人は幸運すぎるね」と怪我をしながらも生還した男性に驚きの声があがっている。
なおワニが人を襲った場合には安全のために捕獲・殺処分されることもあるが、今回は男性の所有地内であったことからワニはそのまま放置されるという。
画像は『What’s Now 2021年11月11日付「Australian, 60, fights crocodile with pocket knife and drives to hospital | World news」』『Channels Television 2021年11月10日付「Australian Man Fights Off Crocodile With Pocket Knife」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)