CTスキャンを受けた結果、卵巣に嚢胞が見つかり「多嚢胞性卵巣症候群」であることが判明した。医師から「嚢胞の手術の必要はない」と診断されたが、その後は超音波検査、MRI、CTスキャンを何度も受けて嚢胞の状態を確認し、血液検査も頻繁に受けてきた。
そして今月に入って、レイチェルさんは一時的に閉経を促す作用があるという「デカペプチル注射」について相談しようと別の医師の診察を希望した。しかしその注射を使用するには上司の承認が必要で、結局これまでと同じ医師の診察を受けることになった。
「私の年齢を考えると長期的な解決策にはならないので、デカペプチル注射はできないと言われました。そこで私は子宮摘出が選択肢として考えられるかどうか医師に尋ねたら『そんな決断をするには若すぎる』と言うのです。私がたとえば45歳なら話は別だけど、生殖能力がある今はそんな選択肢はないと。私のような若い人に子宮摘出手術をしたこともないし、するつもりもないと言われたのです。」
「私の痛みは本当にひどくて、これ以上の痛みを経験するくらいなら生きていたくないと思うことだってあると正直に伝えました。それに私とカレンは自然妊娠ができないため、カレンが不妊治療を受けるか、養子をとるかのどちらかになることを説明しました。すると医師は『今のパートナーと別れたり、性的指向が変わったり、他の男性と出会って彼が子供を欲しがったりするかもしれない。状況が変わっても後悔しないようにしてほしい』と言ったのです。その言葉を聞いた瞬間、『これ以上話し合うことはできない』と思いました。」
「正直なところ、とてもショックでした。私たちが受けた扱いや、私たちの関係がどう思われているかを考えると泣けてきました。私は子宮摘出手術を受けようと思っていたわけではなく、選択肢の一つとして考えられるかどうかを尋ねただけなのに。自分が否定されたことで無力感に苛まれました。だって自分の身体に関する決定権を完全に奪われてしまったのですから。」
後日、この医師に苦情を申し立てたというレイチェルさんは、今回の経験を機にいまだに存在する医療差別に光を当てたいと話し、こう述べている。
「私たちと同じような扱いを受ける人がいなくなることを願っています。同性愛者や両性愛者などの性的少数者(LGBTQ)が医療を受けようとするときに直面する壁や、医師の偏見がいかに私たちに壊滅的な結果をもたらすかという点に注目してほしいです。自分の偏見が患者の人生に悪影響を及ぼさないように何ができるかを考えてくれることを期待しています。」
画像は『The Mirror 2021年11月17日付「Married lesbian denied hysterectomy ‘in case future male partner wants children’」(Image: mediadrumimages.com/RachelChamp)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)