イギリスで昨年、トランスジェンダーの男性が妊娠して出産した。彼の出産までを英テレビ局が密着取材し、このほどドキュメンタリー番組として放送したことで人々の関心を集めたようだ。『UNILAD』『The Sun』などが伝えている。
英テレビチャンネル『BBC Two』で今月10日の午後9時、ドキュメンタリー番組『Seahorse(タツノオトシゴ)』が放送された。登場したのはフレディ・マコーネルさん(Freddy McConnell、32)で、彼はトランスジェンダーの男性で同性愛者でもあるのだが昨年、妊娠して出産まで果たした。
番組のタイトルにもなったタツノオトシゴだが、その生態は雌が産んだ卵を雄が腹部の育児嚢で稚魚になるまで守り育てるという。出産したフレディさんは女性として生を受けたが自分は男性だと感じるようになり、25歳頃から男性ホルモンのテストステロンを投与するようになった。
また後に胸のふくらみを除去する手術を受けたが、いずれ自分の子供が欲しいと思っていたフレディさんは子宮だけは残していた。そして2016年に妊娠の準備のため投与していたテストステロンを一旦止め、身体が女性らしく丸みを帯びていった。
しばらくして生理が来るようになり、2017年に精子バンクを利用し2回目の人工授精によって妊娠した。お腹の子は順調で徐々に大きくなっていったが、フレディさんは自分がエイリアンにでもなったような気分になり、自分自身が何者か分からなくなりそうになったという。
それでもフレディさんは精神的な苦悩を乗り越えて昨年、元気な男の子を出産することができた。しかしこの後、