客席に向けて勢いよくマイクを放り投げた。しかしこのあと観客が「クズ野郎!」と叫び、マイクをスロウタイ目がけて投げ返した。するとスロウタイはシャンパングラスを床に叩きつけてステージから飛び降り、ヤジを飛ばした客に向かっていったが、すぐさまセキュリティスタッフらに拘束された。
プレゼンターのキャサリンは、スロウタイが卑猥な言葉を連発する間も「あなたは、今まで会った中で一番ホット(セクシー)な人みたいね。うちのベビーシッターより若いんだもの」などと返し大人の対応をしており、暴れん坊ラッパーを上手に手なずけた彼女に称賛する声もあがっているようだ。キャサリンは後日、自身のツイッターで今回の出来事についてこうコメントしている。
「彼は私に不快な思いをさせなかったわ。パワーのある地位に、女性が必要だってことが分かったわね。」
「私は、彼が口を開いた瞬間に“負けた”ことは分かってた。コミックブックに出てきて悪態をつく奴っているでしょう。あれといっしょよ。“女性”じゃなくて“コミック”にね。」
「彼の行動は私がほとんどコントロールしたのよ。なんてスイートな男の子なんでしょう。私が彼をなだめたのよ。」
その後、スロウタイは自身のツイッターで「エスカレートしすぎで、恥ずべき行動だった」とキャサリンへの謝罪コメントを公表した。自分は「ヒーローではない」と言い、年間ヒーロー賞はキャサリンに譲りたいと申し出ているという。
なおスロウタイは昨年9月に開催された「マーキュリー・プライズ」授賞式でも騒ぎを起こし、英各紙が大きく取り上げた。ステージ上でボリス・ジョンソン英首相の頭を切断した人形を抱え、Fワードを叫びまくったのだ。
これに対しジョンソン首相は「実際には“Back Boris(ボリスを支持する)”と言っていたが、音響の具合で上手く聞こえなかったみたいだね」とダジャレ(F**kとBack)で一笑に付していた。
It’s just kicked off at the NME Awards #Slowthai 😬 just after he won hero of the year #NMEAwards2020 pic.twitter.com/rKmUOXSuhB
— Vinesh (@V1nesh) February 12, 2020
画像は『tyron.(slowthai) 2020年2月4日付Instagram「america, i introduce to you… slowthai」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)