「子供達からは偽りの愛は欲しくない」とお金目当てによる偽の愛情は要らないことをメディアのインタビューで明かし、さらに「宝くじに当選する前に、子供達から『お父さん、あなたに戻ってきてほしい』という言葉を聞きたかった。それが夢だった」とも語っていた。
しかし時が親子のわだかまりを和らげたのか、昨年2月頃にメリッサさんは4人の子供達に財産を分与することを決めた。「私は最終的に子供達に財産を残すことにしました。彼らも僅かながらに喜んでくれることでしょう」と明かしている。
その後、メリッサさんは恋人のレイチェルさんに婚約指輪を贈り、2人の趣味であるゴーストハンティング(幽霊探索)旅行に出かけるなど幸せな日々を過ごしていたようだ。だが人生には思いがけない出来事が起きるものである。
メリッサさんは今月6日に息苦しさと胸に痛みを感じ、心臓発作に似た症状を起こしたために救急車でハル・ロイヤル診療所に搬送され、血液検査や肺のレントゲン検査を受けた。しかし何の異常も見当たらず、医師からも心臓発作ではないことが告げられた。
しかし翌7日のこと、メリッサさんはまるで死期を悟ったかのように「私はもう長くないと思いました。胸が苦しいのです。その時が来た…と感じました」とメディアのインタビューで語り、レイチェルさんに対しても「あなたを本当に愛している。そのことを忘れないでほしい」と言葉を残した。
そして11日の午後10時40分に息を引き取ったことが、レイチェルさんの声明によって公になった。メリッサさんは家の外で苦しんでいたため警察官が呼ばれ、その場で救急処置がなされたが、まもなく死亡が確認された。ハンバーサイド警察のスポークスマンは「メリッサさんの死に関して事件性はありません。また遺体はすぐに検死の手続きが進められました」と発表した。
生前は歯の審美治療や整形手術などに多額をつぎ込み、そのたびにメディアやSNSなどを賑わせて非難を浴びることもあったメリッサさんだが、一方でLGBTの支援活動に意欲を燃やしていた彼女を多くのファンが応援していた。現在メリッサさんのFacebookやYouTubeチャンネルには、彼女の死を惜しむ人々から多数の追悼メッセージが届いている。
画像は『Mirror 2019年5月13日付「Transgender lottery winner Melissa Ede dies suddenly aged 58」(Image: PA Wire/PA Images)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)