決して自分に振り向くことの無い伴侶と頑なに一緒に過ごしたのである。そして先月に3人のボランティアが島を訪れた際、デコイのそばに寄り添ったまま亡くなっているナイジェルの姿が発見された。
ナイジェルという名は親しい友人がいないことを意味する「ナイジェル・ノーフレンズ(nigel-no-friends)」というスラングからとったものだ。その名にちなんだ通り、寂しく孤独のままこの世を去ってしまったナイジェルのことを多くの人達は悲しんだ。
ネット上では「ただただ、悲しい」「彼がかわいそうでならない。本当に悲しい話だ」といった声もあるが、中には「すごく可哀そうだけど、ナイジェルにとって物静かな彼女が最高の相手だったんだと思う。多分、前の恋人はすごくお喋りで懲りたのかもしれない」という意見もあった。
ナイジェルの死を発見したDOCのレンジャー(監視員)のクリス・ベルさんは次のように話している。
「これは物語のエンディングとしては悲しすぎる。ナイジェルはこれからという時に死んでしまったのです。」
「何年もコンクリートのパートナーと過ごした挙句、死んでしまったなんて、本当に悲しいことです。こんな終わり方は残念です。あと数年生きていることができたなら、違うパートナーを見つけてつがいとなっていたかもしれないのです。」
「ただ、一つだけ言えるのは、ナイジェルの偉業はカツオドリがコロニーを築く最初のきっかけとなったことです。他のカツオドリが島にやって来たのは彼がいたからといっても過言ではありません。」
現在、ナイジェルがどのように死亡したのか調査が進められている。
画像は『Metro 2018年2月2日付「Nigel the lonely gannet dies alone after falling in love with a concrete decoy」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)