ブラジルの動物保護施設で、親をなくした動物達が抱っこしているのは、なんと…。『britainweekly.com』が伝えている。
ブラジル北西部に位置するアマゾナス州はブラジルで最大の面積を有する州だ。その州都マナウスは2014年FIFAワールドカップの開催地として知られ、アマゾン観光の中心地でもある一方、街の周囲は広大なジャングルに囲まれており、多くの環境保護区が存在する。
「生物の宝庫」とも言われるアマゾンの熱帯雨林だが、1970年代に始まった森林伐採によりジャングルは急速に破壊されているという。生態系を守る取り組みは行われているものの、開発によって被害を受けるのは決まって弱き者たちだ。
ブラジル政府がマナウスに拠点を置く、アマゾン地域の環境保全と持続可能な開発を支援する「Semmas」は昨年、乱開発で生息地を追われたり、密猟により親をなくした動物への支援を呼びかけるキャンペーンを始めた。赤ちゃんのうちに親と離れた動物たちは愛に飢え心を閉ざす。そういった赤ちゃんが成長するまで心の拠り所となるぬいぐるみを与え、サポートしていこうという取り組みだ。
これまでにマナウスの「Sauim Castanheiras」保護センターには、キャンペーンに賛同した人々から63個のぬいぐるみが送られてきた。Semmasの広報担当者は「サルやナマケモノ、アリクイといった動物の赤ちゃんは、ぬいぐるみに寄り添うことで母親に感じるような安らぎを得ているようです。ぬいぐるみが赤ちゃんのストレスを減らしてくれるのです」と語る。人間の赤ちゃんも動物の赤ちゃんも優しいスキンシップを通して成長していくのは変わらないのであろう。しかしながら、親と離れ離れになる赤ちゃんをこれ以上増やさないような早急な対策が求められているのは確かなようだ。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 A.C.)