エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】<THE ALFEEインタビュー>結成45周年を前に「バンドだから続けてこられた」 辛いことは3人で「3分の1に」

■「辛いことは3分の1になる」のはバンドの強み
―ところで、この歌詞のように人生につまずいた状況のとき、どうやって抜け出しますか?
高見沢:(僕らは)バンドだったから抜けてこられたという部分もありますね。ソロだときつい部分もたくさんあったと思うんですけど、そこはバンドの強みじゃないですか? よく言っていますが、(3人だから)辛いことは3分の1になって、いいことは3倍になるから。バンドだからこそ40年以上出来たと思いますね。バンドだからこそ曲も作れたというのもあるし、一人だったら曲を作ろうと思わない。『人間だから…』は曲を聞いた方が「自分だけが悲しいんじゃない」と思ってくれればいいですね。

■カップリング曲は「アルフィーらしいサウンド」
―カップリングの『この素晴らしき愛のために』は、この秋の全国ツアー『秋フェスタ』(10月5日から12月17日まで開催)のオープニングナンバーでしたね。
高見沢:1曲目ではちょっと弱いかなと思ったんですけど、意外とそんなことはなくてこの曲が『秋フェスタ』のオープニングにふさわしい感じになりましたね。ポップでもあるし、コーラスも入ってくるし、アルフィーらしいサウンドじゃないかな。音源化していなかったので、最初のときから歌詞も変わっているし、アレンジもちょっと変えちゃったし、ステージでやっていくにしたがって変えていった楽曲ですね。

■「30年前にやっておいて良かった」オールナイトコンサート
―ライブ演奏を収めたボーナストラックは通常盤、初回限定盤A、B、Cとバージョンごとに異なっていますね。
高見沢:『夏フェスタ』(今年7月29日・30日に横浜アリーナで開催)のコンサートからですね。(夏のコンサートは)DVDとかBlu-rayになることが多いですが、「音源が欲しい」という方も結構いるんですよね。じゃあ、その中で入れてみようかなと。それぞれがメインヴォーカルで出来のいい奴を(笑)。それと今までボーナストラックになっていなかった楽曲から選びました。
坂崎:(これまでのシングルのボーナストラックの)ライブ音源集めたら結構いろんなのがあるよね。

―7月30日のコンサートでは、静岡県日本平でのオールナイトコンサートからちょうど30年という話をなさっていましたが、その象徴ともいえる『夜明けのLANDING BAHN』が初回限定盤Bに入っていますね。
高見沢:30年前にやっておいて良かったね。今、やれと言ったってね、3人のうちの誰かは倒れるかもしれない(笑)。
桜井:オーディエンスだってね、あれだけの天候が変わった中で若くなきゃ無理ですよね。
高見沢:若いってさ、そういう無謀な部分があるよね。無謀がすごくかっこよく見えたりね。今の僕らの年代だと無謀はバカだと思うから、長くやるためにも無理はしない。だからあの時にオールナイトはやっておいて良かったなと思いますね。

シングル『人間だから悲しいんだ』ではベースとコーラスを務める桜井賢

■ゲームは誰が強い? 負けた人は…
―ところで今回のジャケットの初回限定盤Aでは、ゲームがたくさん置いてありますけど、実際に何かしましたか?
坂崎:野球盤やりましたね。本気じゃないですけど。
高見沢:まあ、ゲームはよくやっていたからね。学生時代もトランプや麻雀とか。やることないからゲームしかないんだよね。

―どなたが強いのですか?
高見沢:トランプは坂崎が強かったよ。トランプゲームの最高峰と言われている「ナポレオン」。頭使いますね。
坂崎:面白いですよ。僕、小学校のときからやっていたんです。小学校の先生が授業やめて「今日みんなでナポレオンやろう」って。机全部下げて、床で。
高見沢:え、そうなの? いい先生だね。

―坂崎さんは小学生の頃、神童だったそうですね。その頃も強かったのではないですか。
高見沢:神童って自分で言っているだけだから、誰も知らないんだよ(笑)。信憑性には欠けるからね。
坂崎:そう。誰も見たことない。外交官になろうと。(小学生のときもナポレオンは)強かったですよ。
桜井:ナポレオンと相撲と(強かったよ)。
坂崎:脚も速かったんですよ。
高見沢:脚も速いし、手も早い。
坂崎:手は早くない(笑)。
桜井:(笑)麻雀やっていて可愛かったのはね、負けた人はツアーに行くときにみんなの荷物を持つんだよね。それはそれで大変なんだけどね。高見沢は自分が負けていると勝つまでやるって本気になってねじり鉢巻きで。こんな負けず嫌いのやついないですよ(笑)。

■THE ALFEEの今年一年を振り返って…
―最後にTHE ALFEEの今年の重大ニュースを教えてください。
高見沢:今年も元気で一年できたことかな。
桜井:トラベリングバンドで何十年もやってきていますけど、決して全部スムーズにできたわけではなくて、今年も時期外れの台風が来たりして、もしかしたら出来なくなるかもしれないというのもあるわけですよね。高知なんて本当に台風が通っていたんですから。
坂崎:新しい試みとしてはフェスに出たことですね。オリフェス(今年11月2日パシフィコ横浜にて開催した『ORICON FES.』)。これはこの何十年もなかったことですね。(対バンの)「超特急」「SPYAIR」の一世代も二世代も違うファンの前で僕らの演奏を聴いてもらったというのは、面白い体験でしたね。

―すると、今年のTHE ALFEEのニュースは、「今年一年健康で無事にツアーが出来た」と「オリフェス」ということですね。
高見沢:そういうことですね。
桜井:それに勝るものはないですからね。

よくTHE ALFEEへの質問として「バンドが長く続く秘訣は何ですか?」というものがある。しかし、今回のインタビューで高見沢が「バンドだからこそ40年以上出来たと思う」と明かしていることから、その質問は彼らにとってまったくナンセンスだと感じられる。来年結成45周年を迎える彼らだが、高見沢は「僕らが長く続けていてファンの皆さんは『私たちは幸せです』と言いますけど、僕らの方が幸せですよ。だって長く続けるには皆さんがついてきてくれないとコンサートが立ち行かなくなるんですから」とも語っていた。彼らも幸せ、ファンも幸せ―まるで“幸せの相乗効果”はアニバーサリーイヤーに向けて新曲でさらに弾みをつけていきそうだ。

(TechinsightJapan編集部 関原りあん)

THE ALFEE『人間だから悲しいんだ』通常盤

THE ALFEE『人間だから悲しいんだ』初回限定盤A

THE ALFEE『人間だから悲しいんだ』初回限定盤B

THE ALFEE『人間だから悲しいんだ』初回限定盤C

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