これまでも“総理大臣になってほしい芸能人(著名人)”について調査した番組は少なくない。この夏、7月31日に『アッコにおまかせ!』(TBS系)で発表したランキングでは1位に「坂上忍」が選ばれる一方、7月10日の『ZERO×選挙2016』調べでは1位が「いないと回答」で2位に「安倍晋三」という参院選前らしい結果となった。その両方でTOP10に入ったのが「池上彰」、「ビートたけし」、そして嵐の「櫻井翔」である。
アメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏が選ばれて今後の世界情勢に多くの関心が集まる中、11月25日に放送された『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)の“超限定マーケティング”で20~40代の男女に聞いた『総理大臣になって欲しい有名人』を発表したところ前述の2つとは違った傾向が見られた。
■20~40代男女に聞いた 総理大臣になって欲しい有名人TOP10(「」は選んだ理由)
1位 ビートたけし 「権威に負けない政治をやってくれそう」
2位 橋下徹 「大阪府知事の実績あり」
3位 池上彰 「政策などをわかりやすく説明してくれそうだから」
4位 小池百合子
5位 タモリ 「トランプ大統領と仲良くやれそうだから」
6位 明石家さんま 「笑顔あふれる国にしてくれそう! 犯罪が自然と減りそう!」
7位 マツコ・デラックス 「言いたいことを言ってくれるし 正当なことを言っていると思うから」
8位 松本人志 「着眼点が人とは違うので 新しい視点で政治をしてほしい」
9位 所ジョージ 「いいかげんに見えて 国民目線で政策をしそう」
10位 太田光(爆笑問題) 「太田総理の番組が印象に残っているから」
クイズ形式で出演者が回答して名前が挙がり、20位以内には15位 松岡修造、17位 有吉弘行、19位にはイチローがランクインした。
「ビートたけし」と「池上彰」は上位に入ったが「櫻井翔」はランクインしていない。前述の番組では都知事選を前に彼の父親である桜井俊・前総務事務次官が注目を集めたことも影響があったようだ。
全体にお笑い芸人が多く選ばれる中、逆に「橋下徹」「小池百合子」という現実的な名前が上位に入っているのは興味深い。本人は政界進出の気持ちはないと話しているが「池上彰」を選んだ人は本気で期待しているのではないだろうか。
進行の有吉弘行は池上彰氏について「総理大臣っぽい顔をなさってますよね」とコメントしつつ、池上氏のプロフィール紹介で“ニュース番組を担当していた時には最後に必ずダジャレを言うと決めていた”とあれば「言われたら無理やり笑うしかないですからね」と苦笑していた。
今回5位にランクインしたタモリ。彼を“総理大臣になってほしい”と思う理由が面白い。1位のビートたけしが「権威に負けない政治をやってくれそう」という半ば本気の期待が含まれるのに対して、タモリに期待する理由は「トランプ大統領と仲良くやれそうだから」。当然ながら、タモリに政界進出の意向はほぼないと分かったうえでの回答だろう。なるほど。『笑っていいとも!』で31年にわたり、一癖も二癖もある著名人らと生でのトークを展開し続けたタモリである。トランプ氏が突然過激なパフォーマンスを見せても、動揺することなくさらりと次のトークに繋げてくれそうだ。もしトランプ氏とタモリのトークが実現することになったなら、本場米国のトークショーより面白い展開になるかもしれない。
ちなみに、名前が出ながら20位に入らず圏外となったのはカズレーザー、江頭2:50、堺雅人、佐藤浩市、北大路欣也、寺田心、美輪明宏、滝川クリステルであった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)