飲み会で「イエーイ!」と盛り上がるタイプではないという西野。近年の過熱気味なコスプレにテレビで「東京都はハロウィンを全面禁止にすべき」など批判するコメンテーターの気持ちを「分からなくもない」という。ただ、彼としては渋谷の街に繰り広げられる新しい祭りを「支持はしないが、理解はできる」「たまには騒いだっていいじゃないか、若者だもの」と好意的に捉えている。
10月31日、『キングコング 西野 オフィシャルダイアリー』では渋谷のハロウィンパーティーについて「この祭りが抱えているネガティブな問題は無視できません」と指摘する。「テロ問題」と「ゴミ問題」だ。
「テロ問題」については100万人とも言われる人々が不規則に集まり騒ぐなか、「あの人ゴミにトラックが突っ込んできたら、もうどうしようもありません」と懸念する。今年は一部ながら歩行者天国も実現し交通整理の警察も多数出動した。人身事故を避けるためであると同時に「テロ」への警戒にもなる。
「ゴミ問題」では祭りのあと大量に放置される空き缶やペットボトルなどが人々の迷惑となり「せっかく日本に根付こうとしている文化を」終わらせかねない。西野は一昨年、ハロウィンの翌朝に渋谷の街がゴミだらけとなったのを見て、自らゴミ拾いイベントを立ち上げた。昨年は参加者が皆で『ゴーストバスターズ』のコスプレをしてゴミ拾いを行い、遊び心も取り入れて楽しくできるように工夫した。
西野はこの2つの問題を解決して渋谷のハロウィンパーティーが続くように願っているのだ。
参加しない人々からすれば交通整理に警察が多数出動したり、ゴミ対策に追われたりするのは税金の無駄遣いに見えるだろう。しかし、行政が大規模なイベントや祭りを実施しようとすればもっと膨大な経費がかかるはずだ。ハロウィンを「日本に根付こうとしている文化」と捉えて参加者も巻き込み祭りとして定着させるという方向性もあるのではないか。
西野は今年もゴミ拾いイベントを行った。彼が描いた絵本『えんとつ町のプペル』は渋谷がモデルということから、その登場人物・ルビッチのコスプレで参加した人も多い。朝から集合して繰り出すと「去年に比べて、有志でゴミ拾いをするボランティアチームも増えて、ハロウィン翌朝の渋谷の街はすっかり綺麗です」という嬉しい事態が待っていた。
テレビのニュースやワイドショーでもハロウィンのゴミ問題を取り上げていたが、やはり昨年に比べてコスプレ姿でゴミを拾う若者が増えたという。「ゴミ問題」や「テロ問題」に限らず諸問題が自発的に解決へ向かえば渋谷のハロウィンが日本の一大イベントとなる日が来るかもしれない。
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(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)