「人生がまさに180度変わる、そんな一大事が私の身に起きました。究極の選択を迫られたのです。」
そう語るのは中国・浙江省杭州市に暮らすYang Liさん(24)。彼女の兄である29歳のYang Junさんは約1年前に「悪性リンパ腫」と診断されていたが、どの治療法にも良い反応を示さず、助かる道は骨髄移植しかないことを知らされたという。骨髄提供者については患者の白血球のHLA型がマッチする者が4分の1の確率で兄弟姉妹から見つかるといわれており、ほかの家族と同様にLiさんも血液検査に臨んだ。
そして得られた結果は「あなたのHLA型がお兄様のそれとマッチしました」という嬉しいものであった。しかしLiさんは妊娠3か月の身で、医師からは「母体と胎児に悪影響が出る可能性があるため妊娠中の骨髄提供は許されません」という辛い現実を告げられてしまった。兄の命を救うかお腹の中のわが子をとるか。夫や義理の両親ともよく相談した結果、Liさんは兄の命を救うことを決断し、誰もがそんな彼女の心を支え、懸命に励まし続けてくれた。
このほど人工妊娠中絶手術を受けたLiさん。お腹の赤ちゃんはすでに妊娠4か月となる12週目に入っていたという。全身症状の回復にはそれなりの時間を要するため、兄のための骨髄採取に臨むのは体調を万全に整えてからになるそうだ。中国ネチズンの間では「辛かったでしょうに。でもその決断は正しいと思う」と彼女を称える声と、「赤ちゃんを犠牲にするなんてひどすぎる」という批判の声に割れているもようだ。
出典:http://skybasenews.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)