訴えを起こしたのは、イタリア・パドヴァ在住のジョルジオ・デストロさん。「機内での旅を隣の乗客に台無しにされた」とエミレーツ航空を相手に訴訟を起こした。
ジョルジオさんが伊紙『Mattino Padova』に話したところによると、隣に肥満体型の男性が座っており、彼の巨体はジョルジオさんの座席まで占領する形になり、その結果ジョルジオさんを押しやる羽目になってしまった。
居心地の悪さを感じたジョルジオさんは、乗務員に座席の移動を求めた。しかし「ゴールドメンバー」であるにもかかわらず、あいにく機内が満席状態であったためにジョルジオさんの要求は聞き入れられなかった。さらに航空会社はこの件に関し、ジョルジオさんに一切の謝罪をしなかったという。
これに立腹したジョルジオさんは、航空会社を訴えた。隣の肥満男性が自分の座席にまで食い込んできたことにより与えられた不快感に対し、チケット代653.87ポンド(約86,000円)などを含む損害賠償金2375ポンド(約31万円)を求める姿勢を見せた。
「私は9時間も通路に立って過ごさなければならなかった。乗務員専用の座席が空いている時には座ったりしたが、着陸態勢に入ってからは巨体の隣で過ごさなければならなかった」というジョルジオさんは、いかに窮屈な姿勢で我慢を強いられたかを証拠としてセルフィーに収めている。
このニュースを知ったネットユーザーからは「肥満体の人には悪いけど2座席分購入する必要があると思う。その隣に座る乗客にしてみれば、やっぱり不公平だからね」「航空会社が肥満の人のためのちょっと大きめの座席を用意するっていうのはどうだろう」などといったジョルジオさんの気持ちに理解を示す声が多かった。一方で「でも太るのは病気の場合だってある。それでも迷惑だからって、飛行機代を割り増しで払わないといけないの?」といった声も寄せられている。
ジョルジオさんは、裁判で「全ての乗客には最低限の居心地の良さと、自由に身動きができる適切なスペースを持つ権利がある」と主張したいとしている。注目の法廷審問は10月20日に予定されている。
出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)