飛行機に乗れば誰もがオーバーヘッドコンパートメントに荷物を収める。だが詰めすぎて不安定であった場合、何かが落下することもあり得る。他の乗客の重い荷物が頭に落ちてきたというある男性が「出来事はともかく客室乗務員の無責任さに腹が立った」としてそのエアラインを訴え、業界関係者の関心を集めている。
オーバーヘッドコンパートメントから他人の重いバッグがいきなり落ちて来た。そんな被害にあったのは昨年10月、英ロンドンからタイのバンコクに向かう「ブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)」の旅客機を利用したロンドン在住のライター、ウェイン・ハーバートさん。頭部の痛みは治まったものの、目の奥に星のようなものが現れる現象に苦しめられ、首はむち打ちを発症。この冬は仕事に戻ることができなかったという。
英メディア『mirror.co.uk』によれば、アクシデントはウェインさんの後ろの席の乗客があまりにも多くの手荷物をオーバーヘッドコンパートメントに詰め込もうとしたことが原因とのこと。保安要員である客室乗務員は離陸準備の前にその様子に注意を払い、手を貸す、あるいは他の個所に入れるよう導くべきだが、それをしていなかった。またウェインさんが頭頸部の痛みを訴え、他の乗客が「ガツンとものすごい音がしましたよ」と証言しても相手にしてくれなかったそうだ。
ウェインさんはその後、BAの本社に不満をぶつけており、それに対する返答は「お詫びとしてマイレージを特別加算し、賠償金(日本円にして9万円弱)を支払いたい」というものであった。しかしオーバーヘッドコンパートメントから重いものが落下するというのは深刻な事故につながるにもかかわらず、客室乗務員が無関心な態度をとったことにウェインさんは納得していない。BAは今、なんとか起訴状を取り下げてもらえないかと彼に懸命に交渉中であるという。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)