火災に備えて煙探知機よりもヨウムを飼うべきか? 大型インコの「ヨウム」はその知能の高さで知られるが、フランスでペットのヨウムが「アツイ」と言葉を発したことで、飼い主が火事に気付き、命を救われた。飼い主は、ヨウムのことを「私たちのヒーロー」と称賛し、地元でも大きな話題となっている。フランスのニュースメディア『France Bleu』などが報じた。
家族を火災の危険から守ったのは、フランス北西部のブルターニュ地方フィニステール県ラニリス市在住のヴィルジニーさん(Virginie)、ギルさん(Gilles)夫婦が飼っているヨウムの“バビー(Baby、6)”だ。夫婦は11月5日の朝5時、普段は日中にしかおしゃべりをしないバビーが、「アツイ、あーアツイ」と言って咳き込む音が聞こえたという。
あまりに早い時間にバビーがおしゃべりをしたので、ギルさんが確認しにいくと、タイヤを燃やしたような異臭がリビングルームに充満していたそうだ。その異臭は、食器洗い機の背面の壁から臭っていたことが判明したため、ギルさんは消防隊を呼んだ。
ギルさんが消防隊員に事情を話すと、「ヨウムに警告されるなんて、なんともおもしろい話ですね」と笑ったという。しかし、消防隊員は「ヨウムに感謝しなければなりません。もしヨウムの警告がなかったら、火災による煙が原因であなたたちは命を落としていたかもしれません」と危機一髪の状況だったこと説明した。ヴィルジニーさんも、「もしバビーが起こしてくれなかったら、私たちは窒息死していたでしょう。バビーは私たちのヒーローです」と語った。
のちの調査によると、食器洗い機が発火したのは、11月1日から2日にかけてブルターニュ地方を襲った嵐が原因だった。嵐が発生して雷が落ちた場合、瞬間的に高い電圧が発生して過大な電流が流れる「雷サージ」という現象が起きることがあり、コンセントにつながれている電化製品が損傷するケースもある。夫婦の使用していた食器洗い機もコンセントにつながれたままだったことから「雷サージ」により破損し、火事が発生したと考えられている。
今回の火事でヴィルジニーさんが驚いたのは、