日本やアメリカをはじめ、ほとんどの国で新型コロナウイルス関連の入国規制が解除された今年、久しぶりに海外旅行を計画している人も多いだろう。そんな人に教訓にしてほしいニュースがシンガポールより届いた。子ども1人のパスポートの有効期間があと5週間で切れてしまうことが判明し、同行する家族全員が空港でのチェックインを拒否されたという。シンガポールのニュースメディア『AsiaOne』『The Straits Times』などが伝えている。
事業開発マネージャーとして働くリン・ジァフイさん(Lin Jiahui、39)は、45歳の夫、6歳の娘、1歳の息子と6月12日からマカオに行くため、格安航空会社「スクート」の航空券を予約していた。旅行は6日間の日程で、リンさんの85歳の祖母、リンさんの60代の両親と叔母も一緒だった。
ところが出発当日の午前10時50分、シンガポール・チャンギ国際空港のチェックインカウンターに出向いたところ、職員に「6歳の娘さんは、パスポートの残存有効期限が足りないため、搭乗できません」と告げられてしまったという。
海外に渡航する際、渡航先の国で必要とされるパスポートの残存有効期間を満たしていないと航空会社はチェックインの手続きをすることができない。外務省のサイトによると、各国が外国人のパスポートに求める残存有効期間は滞在期間や入国目的などにより様々だが、3~6か月以上の場合が多いようだ。
マカオは入境時には、90日プラス滞在日数以上の残存有効期間が必要となる。
リンさんによると、このとき対応した職員は全員のパスポートを突き返して、残りの家族のチェックインも拒否したという。理由を尋ねると、グループとしてチケットを購入したので、グループでチェックインする必要があるということだった。
リンさんは、午後1時50分出発のフライトに何とか間に合うように、娘のパスポートを緊急に発給してもらうため、夫と3人で空港から約20キロ離れた入国管理局(Immigration and Checkpoints Authority)へ急いだ。
入国管理局へ向かう途中、