南アフリカの首都ケープタウンでは冬を迎え、風が強い日が続いている。しかし日中は晴れると過ごしやすい状況であり、学校が長期の休みということもあって多くの観光客が訪れている。そんな中、観光客に人気のタンデムパラグライダーによる死亡事故が発生した。ケープタウンでパラグライダーによる初の死亡事故だったことと、被害者の息子がワールドラグビー出場選手ということもあって、注目を集めた。南アフリカのニュースメディア『IOL』などが伝えた。
7月3日午後、南アフリカのケープタウンでパラグライダー同士が空中で衝突する事故が発生し、乗客の1人が死亡した。タンデムパラグライダーは2人乗り用のハーネスを装着し、インストラクターの操縦でテーブルマウンテン、またはライオンズヘッドから海へ向かう上空を滑走する。乗客は特別な技術を必要とせず、ケープタウンの海と山、両方の景色を存分に堪能できるため、観光客に人気のアトラクションだ。
そのタンデムパラグライダーが空中で衝突したが、追突した2機のうち1機は無事に着陸し、インストラクターと乗客に怪我はなかった。もう1機は予備パラシュートを展開したが、着地予定だった海沿いの広場を越え、沖合約200~300メートルの波打ち際に着水したようだ。操縦していたインストラクターは軽傷で済んだが、乗客の男性は波に洗われた岩の上にいた。南アフリカ海難救助隊(NSRI)のレスキューチームや救急隊員が男性のもとに向かい、ハーネスなどを取り外して救命措置を行ったが、