数秒間ポーズを取ることができる。ゾウ達の“ヨガ”の様子を捉えた動画には、片方の後ろ脚を伸ばしたり、前脚を上げたり、鼻を丸めてポーズを取るような姿が確認できる。
クリステンさんは「ゾウ達が“ヨガ”をしている間に、皮膚や足、口などをチェックしています。この他にも可動域や体の動かし方を見ることにより、ゾウ達が何を感じているのかを正確に把握することができるのです」と説明する。
飼育員の合図に従い、手馴れた様子でポーズを取るゾウ達だが、生まれてからすぐにトレーニングを受けることで、スムーズに飼育員の合図に応じることができるという。
「トレーニングは誕生初日から行い、まずは自身の名前を覚えてもらうところから始まります。接触を通じてのトレーニングを行うときは、必ず名前を呼ぶようにしています。私達がゾウ達に触れる時には、心地よく感じてほしいのです。」
「もしゾウがやりたくないと思ったり、これ以上続けたくないと感じたときには、そのまま立ち去ればいいのです。トレーニングを嫌がるゾウを止めることはできませんが、ゾウ達は(トレーニング後のご褒美である)パンやバナナなどをもらえないことは理解しています。」
そのように語るクリステンさんは、ゾウ達に無理強いをしていないことも強調している。またすべてのゾウが“ヨガ”に熱心ではなく、トレーニング中に立ち去るゾウもいるそうだ。しかし5歳のゾウ“ティリー(Tilly)”はトレーニングが大好きで、「ティリーは飼育員と触れ合うのが大好きで、元気いっぱいですよ」とクリステンさんは話す。
また2歳のゾウ“テディ(Teddy)”は現在、トレーニングの初期段階にあり、飼育員はターゲット・ポール(木製の棒の先端にテニスボールを取り付けたもの)を使ってテディの体に触れて合図を出し、テディはポーズを取る。ある程度ポーズをマスターすると、ターゲット・ポールを使わずに飼育員が声や腕を使って合図を出すという。
ヨガを行うことはゾウ達の健康維持や体調チェックに役立つだけでなく、賢いゾウ達に精神的な刺激を与えるというメリットもある。「ゾウ達には、常に新しいことを学んでほしいのです。彼らは賢いので、停滞することなく、常に何かに取り組んで学び続けてもらいたいですね」とクリステンさんはコメントした。
@chroncom This elephants crow pose is better than ours 😳 #yoga #yogi #elephant #zoo ♬ original sound – Chron
画像は『Chron 2023年6月5日付「Houston Zoo elephants take daily yoga classes to stay limber, healthy」(Ariana Garcia)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)