ブラジル在住の3児の母アダルジーザ・ソアレス・アウヴェスさん(Adalgisa Soares Alves、48)は日々、水頭症を患う長女グレイジェリーさん(Graziely、29)のケアに追われている。大きな頭を持つグレイジェリーさんは7月に30歳を迎えるが、寝たきりで話すことさえできないという。コロンビアのニュースメディア『Pulzo』などが母親の思いを伝えた。
ブラジル北東部マラニョン州サン・ルイスに住むアダルジーザさんは初めての子を妊娠中に風疹に感染、その後の超音波検査で赤ちゃんが水頭症であることが判明した。
水頭症とは脳室に髄液が過剰に溜まり脳を圧迫してしまう疾患で、アダルジーザさんは帝王切開で出産した後、医師から「この子は3か月しか生きられないだろう」と言われたという。
グレイジェリーさんはお腹の中で風疹のウイルスに感染したことで水頭症を発症したと思われ、医師はその後、水頭症に有効な「シャント手術」を行った。これは頭蓋骨に小さな穴を開け、脳室に溜まった髄液を流し出すものだが、グレイジェリーさんは術後の経過が悪く体調が悪化、見かねたアダルジーザさんは治療の継続を拒否したのだった。そして仕事を辞め、娘の世話に専念することになった。
しかしグレイジェリーさんの頭部は徐々に大きさを増し、今では歩くことも、話すことも、自分で食事をすることもできず、最近になって視力まで失った。またオムツを使用し、寝たきりの生活で床ずれができるほどで、身長1メートル、体重69キロのグレイジェリーさんの世話は決して容易ではないようだ。
それでもアダルジーザさんは、