米フロリダ州ヒルズボロ郡の保安官が先月30日、車の中で産気づいた妊婦の分娩を介助し元気な女児が誕生した。小さな命の誕生の瞬間は保安官のボディカメラが捉えており、SNSに投稿されて感動を届けている。フロリダ州タンパのネットメディア『WTSP.com』などが伝えた。
フロリダ州ヒルズボロ郡保安官事務所の首席副保安官であるダニエル・“レッド”・ジョーンズさん(Daniel “Red” Jones)は先月30日の午後5時半頃、州道60号線を走行中、路肩に車を停めてパニックに陥っていた男性に呼び止められた。
「赤ちゃんが産まれそうなんだ。妻を助けてくれないか!」
男性は助手席で産気づいた女性の夫ルイス・ロペスさん(Luis Lopez)で、ダニエルさんはすぐに同郡消防隊に連絡し、臨月だった女性のそばに寄り添った。
当時のボディカメラの映像では、腰回りにブランケットをかけた女性が助手席に横になっているのが見て取れ、ゴム手袋をはめたダニエルさんが「もう産む準備はできているね! 僕を見て! そして深く息を吸って…。深呼吸だよ。ママ!」と声をかけている。
ダニエルさんはその後、女性が破水したことを確認し、手を握りながら「赤ちゃん出てきそうになったら教えてくれよ!」と声をかけて励まし続けた。また女性の気を紛らわそうとしているのか「これは初産なの?」と質問、6人目であることを知ると「6人だって! ワオ! 君たち、もっといい趣味が必要だね」と冗談を飛ばして笑いを誘っていた。
その間も女性の陣痛の間隔はどんどん短くなっていき、ダニエルさんは「痛いだろうけど、頑張って呼吸を整えて! 何度も経験しているから、大丈夫…。身体を動かすと赤ちゃんが出てきてしまうから、このままここにいよう」などと声をかけ続けるが、