イギリス在住の10歳の少年は「頭蓋骨縫合早期癒合症」を持って生まれた。それは通常よりも早い時期に頭蓋骨が癒合してしまう疾患で、放っておくと頭蓋骨の変形だけでなく失明や脳障害などを引き起こす可能性があるという。生後8か月で頭蓋骨を分離する手術を受けた少年の頭部には現在も大きな傷が残っているが、両親は「傷痕はファイターである証」と教えてきたそうだ。しかし先日、見知らぬ若者にからかわれた少年は深く傷つき、傷痕を気にするようになってしまったという。『The Mirror』『WalesOnline』などが伝えている。
英ウェールズ南東部カーディフのイーリーで暮らすレオ・ハッチンソン君(Leo Hutchinson、10)は先天性疾患である「頭蓋骨縫合早期癒合症」を持って生まれた。
通常赤ちゃんの頭の骨は何枚か分かれており、脳の成長にあわせて骨も拡大する。そして大人になるにつれて骨と骨の繋ぎ目が塞がり強固な頭蓋骨が作られていくが、「頭蓋骨縫合早期癒合症」を抱えていると早い時期に骨が癒合してしまうため頭蓋骨の変形や脳障害などを引き起こす可能性があるという。
アルダー・ヘイ小児病院(Alder Hey Children’s Hospital)によると「頭蓋骨縫合早期癒合症」は出生児約3000人に1人の割合で発症し、男児の発症率は女児の4倍になるそうだ。
レオ君は癒合した頭蓋骨を分解するため、生後8か月の時にバーミンガム小児病院(Birmingham Children’s Hospital)で9時間にも及ぶ手術を受けた。さらに2年後には視神経の腫れを治す手術を受けたため、彼の頭頂部から耳にかけては現在も大きな傷痕が残っている。
そんなレオ君はこのほど、