この件を妻が買っていたインスタントラーメンのブランドにちなんで「マギー(Maggi)事件」と名付けた。最終的にこの夫妻は友好的に離婚したという。
今回の出来事を受け、ネット上では「インドでは恋愛結婚がなくお見合い結婚ばかりなので、どんな言い訳でも離婚の理由になる」「気に入らなかったら自分で料理すればいいだけのこと。妻は夫の世話係ではない」といったインドの結婚事情に関するものや、「インスタントラーメン、美味しいのに」「夫はグルテンアレルギーだったのかもしれない」といった風刺的なコメントまであがっている。
さらにラグナート裁判官がメディアに話したところによると、インドでは他にも皿の間違った場所に塩を盛った、婚礼服の色を間違えた、夫が妻と話をしない―といった理由で離婚裁判が起こる場合もあるという。なかには、結婚してわずか1日で離婚申請を受け取った事例もある。
インドで離婚は一般的ではないが、ラグナート裁判官によるとその数は年々増加しており、離婚率は11%に上る。なお離婚件数は田舎よりも都会の方が多く、これは都市部の女性は経済的に自立しており、教育を受ける機会が多いことに起因するという。1954年に制定された特別婚姻法では、1年間の別居期間を経た後、双方が結婚の解消に合意すれば離婚ができることになっている。
ラグナート裁判官は、この法的制約がなければ「婚礼会場から直接、離婚の申し立てがあるだろう」とも語った。
画像は『Ulyces 2022年6月6日付「Elle ne cuisine que des nouilles instantanées, il demande le divorce」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 H.R.)