保安官のマルコ・ロペス氏(Marcos Lopez)は会見で当時の様子を次のように説明した。
「現場ではまず、保安官代理の1人がテーザー銃を使おうとしましたが、クロフォード保安官代理が『ガソリンを止めろ! ガソリンが漏れている』と叫んだことでテーザー銃を放り投げました。そしてその銃をクロフォード保安官代理が拾い、ジーアンに『お前にテーザー銃を使うぞ』と言った直後に発砲したのです。」
さらにロペス氏は、クロフォード保安官代理が脚に重度の火傷を負い有給のまま休職中であることを明かし、今後は彼を「無謀な危険行為やその他の軽罪」により起訴する可能性があることを示唆した。
一方でジーアンは、逃亡、無謀運転、逮捕に抵抗した容疑などで起訴される見込みだが、ネジャメ弁護士は次のように述べて無実を主張している。
「クロフォード保安官代理は、ジーアンがガソリンまみれになっていたことを知った上でテーザーを使用しました。そしてジーアンは生きたまま焼かれ、体の75%に火傷を負ったのです。ジーアンはあの日、銃を所持しておらず、追跡されていることも知らなかったのです。」
なおジーアンは皮膚移植手術を数回受けたものの、いまだに皮膚のほとんどがなく出血が酷い状態で入院中だという。
ちなみに捜査は今も継続中で、2人の容疑が確定するまでにはまだ時間がかかるというが、この事故には「ボディカメラの映像を公開するのが遅すぎる。ガソリンが漏れているのにテーザー銃を使ったらどうなるか、判断できなかったのだろうか」「給油中の容疑者にタックルする必要があるのか?」「今回の件から学ぶことはたくさんある」「無謀運転をしていた男にも非がある」「オフロードバイカーはハイウェイでやりたい放題。取り締まりを強化して欲しい」「テーザー銃であっても慎重に扱うべき」といった声があがっている。
画像は『NBC News 2022年5月21日付「Deputy should be charged after Florida man is burned in fire ignited by stun gun, sheriff says」(Courtesy NeJame Law Office)』『GoFundMe 2022年3月2日付「Help Deputy Crawford and family as he recovers」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)