美容院を訪ねたエリーさんは「髪の痛みが酷いから」と長かった髪を肩の長さまでカットされた。しかしエリーさんの悪夢はさらに続いた。
「3、4日後のことです。ブリーチ剤を塗った頭皮に水ぶくれができ、膿が滲み出ていたのです。病院に行くと『感染症に罹っている』と言われ、抗生剤を処方してもらいました。」
「それから1週間経つと、私の頭部は黒に変色し、ついには感覚がなくなってしまいました。緊急外来で患部をきれいにしてもらいましたが、髪が頭皮にへばりついていただけでなく、私が頭を剃るのを嫌がったため、スタッフは熱傷がいかに深刻なのか気付かなかったようです。」
「そして2日後、今度は頭から流血し髪が抜け始めました。NHS111(電話医療相談)に電話すると、病院へすぐ行くように言われました。」
「病院では頭部を剃られ、後頭部の大部分を占める7×10センチの黒い熱傷があることが分かりました。医師には『感覚がないということは皮膚が壊死しているということ。皮膚移植以外に選択はない』と告げられ、ショックでその場で泣き崩れました。」
エリーさんの手術は昨年6月17日、ロンドンの「チェルシー・アンド・ウェストミンスター病院(Chelsea and Westminster Hospital)」の熱傷専門病棟にて行われ、太腿の皮膚が頭部へと移植された。エリーさんは「皮膚移植をした部位は毛根が死んでしまい、髪は一生生えることはありません」と肩を落とし、手術後の様子についてこのように語った。
「化学熱傷で後頭部に大きなハゲができた私は、病院に行く時以外は外出しなくなりました。皮膚移植で太腿にも傷が残り、自分に自信がなくなり、精神的に酷く打ちのめされてしまったのです。」
「手術後は頭皮の検査だけでなく、太腿の傷跡を薄くする治療も積極的に行いました。またトラウマを克服するための精神的なカウンセリングも受けました。」
「現在は皮膚移植をした周辺の髪が少しだけ生えてきましたが、部分ハゲを隠すためのヘアエクステは一生必要になるのです。」
実はエリーさん、施術を受ける1年前に友達の紹介で同じ美容院を訪れ、毛先にカラーを入れたという。そして「この美容院なら大丈夫」とブリーチをしてもらったそうで、「まさか美容院で人生を変えるような傷を負うとは考えてもいませんでした。ブリーチによる傷がどれほど酷いものか、多くの人に知ってもらいたいと思います」と注意喚起した。
ちなみにエリーさんがブリーチ剤のパッチテストを受けたかどうかは不明だが、このニュースには「美容院を訴えるべき」「美容院でのパッチテストは絶対必要」「私も美容院でブリーチをして、激しく痛みすぐに落としてもらった」「これは酷い」「かなりの痛みだったのでは?」「顔や喉にアレルギー反応がでなかったことは不幸中の幸い」といったコメントがあがっている。
画像は『The Sun 2022年5月6日付「MY HELL I went to the hairdresser to go lighter now I have a permanent bald patch after needing a skin graft」(Credit: Kennedy News)』『New York Post 2022年5月6日付「I’m bald for life after botched hair bleaching destroyed my scalp」(Kennedy News and Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)