犬の気をそらすため冷蔵庫にあった鶏肉を庭の反対側に投げつけ、犬がそれを食べている隙に女性を救出しようとした。ゲイリーさんは裏口から家の中に入りドアを閉めようとしたが、女性の脚が妨げとなって閉められず、そうこうしている間に犬は女性の上を飛び越えて彼に向かってきたという。
「その犬はまるで何かに取り憑かれたように再び女性を襲い始めました。彼女の脚からは血が吹き出し、背中には大きな傷、太ももには裂傷、それに散弾銃で撃たれたようなたくさんの傷があって本当に恐ろしかったです。私は犬の頭を何とか檻の中に入れて、体部分をできる限りの力で押し込みましたが、あまりにも怒り狂っていたので脱走するのではないかと心配でした。」
その後、ゲイリーさんは家の外にいた人々に助けを求め、ショック状態だった女性の応急処置を行った。また家の中には11歳の少女もいたが、幸いにも彼女は軽傷だったという。
そして15分後に警察官が、そのすぐ後には救急隊員が到着した。「グレートウェスタン病院(Great Western Hospital)」に搬送された女性は現在も脚の傷の治療を受けているが、命に別状はないとのことだ。
ウィルトシャー警察によると犬は現在犬舎に収容されており、この事故に関する逮捕者は出ていないという。
今回の件で機転と勇気を高く評価されたゲイリーさんだが、自分の無事を確認して落ち着かせてくれた隣人たちに「感謝している」と明かしており、このように述べた。
「私はヒーローではありません。たまたまその時間にその場所にいて、何かしようと思っただけです。普段の私は自分のことしか考えていません。でもあの日は女性の肩に天使が乗っていたんだと思います。私にとって人生最悪の日でしたが、彼女にとってはさらに悪い日だったのでしょう。」
画像は『The Daily Star 2022年4月20日付「Hero saves neighbour from ‘possessed’ American bulldog attack by hurling chicken at it」(Image: Swindon Advertiser / SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)