ノンさんは棺とともに炎で焼かれ、女性は火葬炉の入口で別れを惜しむように見つめていた。
これらの写真に登場する小道具のうち、白檀の花、蓮の花、白い紐、そして花輪といったものはタイの葬儀で実際によく使われるそうだ。
ノンさんが6日、自身のFacebookにこれらの前撮り写真を投稿したところ、7万2千件以上もシェアされて大きな注目を集めた。しかし仏教への信仰心が厚いタイ国民の多くは、「不気味だ」「なんて罰当たりな」などとこのような批判の声をあげている。
「こういうのは本当に呪われる。呪いってあるんだよ。目に見えないものを相手にこんな風に遊んではいけない。(こういうのは)遊び道具や、冗談じゃないんだ。罰が当たるだろう。」
「なんて恐ろしい。10点満点で10点の恐怖だ。」
「本気で警告するよ。私は多くの人が埋葬されている古い寺院の子供だったんだ。」
すると翌7日、ノンさんは前撮り写真がアート作品の一つであったこと、また相手の女性もモデルであることを告白し、作品に込めた自身の死生観とコンセプトを以下のように綴った。
「奇抜さを見るだけでなく、奇抜さの中にある奥深くまで入り込んで見てほしい。」
「どの作品も『死は身近なものなのに、多くの人がそれを遠いものだと思い、恐れ、ある日過ごす時間がなくなる時まで生きることに無頓着になり、時間をないがしろにしている』と伝えたい。そんな情熱から生まれたものです。」
「人生は過ぎ去り、このように思い返すのです。無念だ、自分や大切な人のためにこうしておけばよかったと。」
「私はただ、みんなにもっと命と時間の大切さを知ってほしいと思っています。だって命は尊いもの。どれだけの時間が費やせるかわからない。みんなが持っている時間を十分に使えますように。」
画像は『Nonts Kongchaw 2022年1月6日付Facebook「Pre Wedding – Love Beyond Death」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)