「お名前は? 何歳なの?」など簡単な質問をし始めた。そして「ママとお話できるかな?」と聞くと、なんとか意識を取り戻したケイリーさんが応答した。
「階段から落ちてしまったんです」と消え入るような声で話すケイリーさんは、痛みで息をするのもやっとな状況だった。状況を理解したモルガンさんは「すぐ助けに向かいます」と伝えた。
モルガンさんに「誰が電話したのですか?」と尋ねたケイリーさんは「あなたの息子さんですよ」という答えを聞くと、「私の息子が?」と驚いた様子だった。すぐ隣ではトーマス君が「ママ大丈夫?」と心配している声が聞こえ、ケイリーさんとモルガンさんは2人で「本当に良い子ね」とトーマス君を褒めていた。
モルガンさんは「ママの手を握っていてあげて」と呼びかけており、トーマス君は救急車が到着するまでの10分間、ケイリーさんのそばにいたという。そして救急隊員が家に到着すると、トーマス君は玄関ドアのカギをしっかりと開けて対応した。
たった3歳の子どもが1人でここまでの対応をすることができたのは、YouTubeで見たアニメのおかげだという。ケイリーさんは「YouTubeで他の動画を見ていた時に、『Robocar POLI』という動画が広告で出てきたのでそのまま流していました」とトーマス君が見たアニメについて明かしている。
『Robocar POLI』はパトカーや救急車、消防車が緊急事態の際にどのように対応するのかを伝える教育アニメで、これによりトーマス君は「999」という緊急通報番号の存在を知り、すぐに助けを求めることができたそうだ。
膝や足首、肩、臀部を負傷し、現在は自宅で療養中のケイリーさんは「本当にショックで恐ろしい体験でしたが、言葉にならないほど息子のことを誇りに思います」とトーマス君を称賛した。
さらに「緊急事態に備えた動画を子どもに見せることは、助けを求める番号を知るためにも非常に大切なことです。母親や父親、もしくは自分自身に何かあったときに、安全を確保して助けを求めることができるのです」とコメントしており、緊急時の対応を子どもに教育しておくことの重要性を呼びかけている。
画像は『Coventry Telegraph 2021年11月21日付「Listen as hero toddler calls 999 after mum’s collapse」(Image: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)