寝室に入ったところでショーンさんはドアを閉めて中に閉じ込めたという。クマが窓から出ていくことを願っていたが、あいにくその部屋の窓は閉まっていたそうだ。
その後、クマを追い出すために近所の人の協力を仰いだというショーンさんはこのように明かした。
「どうすべきか考えなければなりませんでした。そこで私たちはクマが出てきた時、一方向にしか行けないように廊下にバリケードを作りました。幸いにも寝室のドアを開けるとクマは息子の部屋に戻り、開いていた窓から外に出て行きました。」
だがしばらくクマは近所を徘徊し、今度は近くにあるショーンさんの実家のガレージにも入っていったという。
ショーンさんは「我が家には黒くて大きいルナという犬がいるので、最初は家の中でクマを見た時はルナかと思いました。でもそれにしては大きすぎました。この時期のクマは冬眠前でおとなしい様子でしたが、今回のような心配はもうしたくないのでこれからは窓を閉めておくようにします」と語っている。
なおクマが戻ってきた場合に備えて「Alberta Fish and Wildlife(アルバータ州魚野生動物局)」は後日、ショーンさん宅の敷地内にクマ用の罠を設置したそうだ。
同局によるとショーンさん一家が暮らすフォートマクマレーはクマが頻繁に出没するエリアで、広報担当のイナ・ルシーラ氏(Ina Lucila)は住民に対してこのように注意喚起した。
「クマが家に侵入することは前代未聞ではありませんが、確かに珍しいことです。彼らはこの時期、冬を乗り切るためにできるだけ多くのカロリーを摂取しようと人間の生息する場所に迷い込むことがあります。クマが慣れてしまうと、公共の安全を脅かす危険性があります。住民の方々はクマを引きつけるような物をきちんと管理することが何よりも重要です。」
画像は『Sean Reddy 2021年10月5日付Facebook「Fun times living in the woods of Northern Alberta!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)