緊張しながらもブルーベルを救うため手術に臨んだ。
「魚によって反応が異なるため、専用の麻酔薬を用意する必要がありました。手術を行うことよりも準備の方が複雑で、麻酔薬に関しては今回のために注文しなければなりませんでした」と話しており、麻酔をかけるプロセスが最も難しかったとハンナさんは明かす。
「麻酔をしてからどれくらいで眠りにつくのか、手術中はどのような状態になるのか、麻酔に対する反応や回復についてなど知られていないことが多いのです。」
丁寧に準備を進めて迎えた手術当日、ハンナさんはブルーベルを容器に入った麻酔液に浸して体の右側の反射を失くすことで、手術台の上に静かに寝かせることができた。ハンナさんが執刀している間、他のスタッフはブルーベルの体が乾かないように注射器で水をかけ続けていた。
また別のスタッフはエアーポンプを使って酸素を供給していたが、これがまた神経を使う作業だった。酸素の流れを通常時と同じにするため、ブルーベルの呼吸に合わせて酸素を送り込む必要があったという。
金魚の小さな口腔内からしこりを除去するのも難しい作業となったが、その作業は約20分で終わったそうで、ブルーベルは麻酔で眠ってから1時間ほどで目を覚ました。回復のために鎮静剤を投与されたブルーベルは、術後すぐに飼い主の自宅へ戻り、今ではここ数か月で一番元気な様子で過ごしているという。
無事に手術を終えたハンナさんは「魚の手術をする機会はあまり無く、ペットの魚を手術させてくれる人もそういませんが、もっとやってみたいと思っています」と意欲的な姿勢を見せている。
画像は『Lincolnshire Live 2021年9月7日付「From using Bonjela as a plaster to syringing water onto its scales – How Lincoln vets operated on a goldfish」(Image: The Veterinary Hospital)』『Metro 2021年9月24日付「Goldfish has £300 surgery to have mass removed from its mouth」(Picture: Caters)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)