ぶら下がったままおしっこをしていたという証言もあった。
そして片方の前足が紐から離れて前足1本だけの状態でぶら下がってしまった猫は、焦ったのか暴れたことで最後の前足も紐から外れてしまい下のデッキへと落下してしまった。再び大きな悲鳴が起こったが、幸いにもいち早く行動を起こした人々がアメリカ国旗を広げて猫の真下で待機していたのだ。
落下した猫を捕獲した人が、抱きかかえてディズニー映画『ライオン・キング』のワンシーンのように天高く突き上げた。猫の無事を確認した観客らは、試合の盛り上がりに負けないくらいの大歓声で大喜びしていた。
この猫救出のため最初に動いたのは、マイアミ大学の施設管理者であるクレイグ・クローマーさん(Craig Cromer)と妻キンバリー・クローマーさん(Kimberly Cromer)だった。夫妻はここ7年間、様々な優遇措置を受けられるシーズンチケットを購入してマイアミ・ハリケーンズの試合を観戦しているという。
2人は観戦する際に自分たちのシートの目の前の手すりに必ずアメリカ国旗を設置しているそうで、今回はその国旗が猫の救出に大きく役立った。
当時のクレイグさんは何が起こっているのかを理解すると、結束バンドで固定していた国旗を急いで外してキンバリーさんと共に広げ、猫の真下に移動して落下に備えた。その後2~3分ほどで猫が落下したが、クレイグさんは「永遠に続くかと思ったよ」と緊張の数分間を振り返っている。
猫は国旗でワンバウンドしてから地面に落ち、近くにいた学生が抱き上げた。その時の様子は他の観客たちにも撮影されており、Instagramには「Cat is aright」の言葉とともに抱っこされて元気な猫の様子も見られたことから無事だったようだ。
救出に一役買ったキンバリーさんは「これまでの試合で、一番不思議な出来事でしたね」とコメントしている。
なお試合は、25-23でマイアミ・ハリケーンズが今シーズン初勝利を収めた。同チームのコーチであるマニー・ディアスさん(Manny Diaz)は「私は何が起きていたのか知りませんが、もしもその猫がレッドゾーンオフェンスに役立つのであれば、奨学金を与えることができるかどうか検討したいですね」と、猫と試合の反省点を交えてジョークを飛ばした。
CAT SURVIVES FALL AT HARD ROCK STADIUM!!!! #SaveTheCat pic.twitter.com/oPNGgfUltZ
— Yianni Laros (@Yiannithemvp) September 11, 2021
画像は『Yianni Laros 2021年9月12日付Twitter「CAT SURVIVES FALL AT HARD ROCK STADIUM!!!!」』『Hollywood 2021年9月12日付Twitter「Well this may be the craziest thing I’ve seen at a college football game」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)