自ら命を絶とうとしたという。
また彼女に前科はなく、6月3日に同刑事法院でビデオリンクを使って行われた審問では、余命数か月と偽ってオンラインで金銭を詐取していた罪を認めており、警察に「元パートナーとの間に借金をしている」と明かしたそうだ。
スティーブン・クープランド判事(Steven Coupland)はメーガンに懲役10か月、執行猶予1年の判決を言い渡し、次のように述べた。
「あなたは末期がんであると嘘をつき、慈善事業の寄付金を盗みました。家族や友人にひどい嘘をついたのです。」
「私はあなたについて多くの記事を読みました。『若い女性が末期がんだと嘘をつき、慈善団体の寄付金を盗んだ』―新聞のこの見出しが真実であれば、あなたは刑務所に行くことになるでしょう。しかし私はこの見出しだけでは知り得ない事情を持ち、それを考慮できる立場にいます。審問中、検察官はあなたについて『被告は何年も精神疾患に苦しんでおり、10代の頃には本当にがんと診断されたことがある』『被告の元パートナーが本人に相談せずにオンラインの募金ページを立ち上げていた』と述べました。」
「あなたが自殺を計画し、自分のためではなく他の人のため(家族と最期の思い出を作るため)にこの嘘をついたことを示す十分な証拠があることを認めます。それが正しくなかったとしても、あなたが最初から自らのために金銭的な利益を得ようと計画していたわけではないことも認めます。あなたは追い詰められ、雪だるま式に事態が悪化したのです。」
「あなたがしたことは深刻で、家族や友人そして惜しげもなく寄付してくれた人たちを非常に失望させました。彼らはあなたに利用されたと感じているでしょう。保護観察所はあなたが再犯のリスクが低いと評価しており、私もそれに同意しています。」
またメーガンの弁護人であるジェームス・ホーン氏(James Horne)は、今回の事件は国内外の多くの報道陣の注目を集めたとしてこのように語った。
「この事件はショッキングで悲劇的な出来事ですが、彼女の行動は悪いというよりも悲しいというのが正解でしょう。彼女の本当の過ちは、真実が明らかになった時に本当のことを言わなかったことです。それが現実なのです。」
なお今回の執行猶予付きの判決の一環として、メーガンには100時間の無給労働を命じられた。またこの判決により、金銭や資産を持たないメーガンに命じられた返済額はわずか1ポンド(約150円)だという。
この判決に関して世間からは、
「なぜ彼女は刑務所に入らずに済んだのか?」
「本物のがん患者への侮辱だ。彼女の苦境には全く同情できない。本当の正義を知らしめるために、全ての金額を返済すべきだ。」
「寄付してくれた人たちに、全額返済されるまで支払うべき。どうせ実現しないでしょうけどね。」
など痛烈な批判と失望の声が続出している。
画像は『The Mirror 2021年9月22日付「Woman who faked terminal cancer and spent £16,000 in donations spared jail」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)