グウェンさんの娘であるアビーさん(Abby)が、グウェンさんが保管していたヤンキースからの手紙を同球団に送ったという。
するとこれが現在のゼネラルマネージャーであるブライアン・キャッシュさん(Brian Cashman)の目に留まった。そしてブライアンさんは、 新たに1通の手紙をグウェンさんに送った。
「あなたの娘さんから、1961年に今の私と同じポジションであるゼネラルマネージャーからあなたへ送った手紙を受け取りました。この手紙は私が生まれる6年前に出されたものですが、私はあなたの子どもの頃の夢を実現させるためにできることをしたいと強く思っています。」
「あなたがニューヨーク・ヤンキースのバットガールを志してから60年経ちましたが、10歳の少女が私たちに示した大きな夢を叶えることは、今からでも遅くないと思うのです。」
そのように綴られた手紙には、グウェンさんをバットガールとしてロサンゼルス・エンゼルスとの試合に招待したいという内容も書かれていた。
またこの手紙だけではなく、ヤンキースの運営チームがグウェンさんとZoomで話す機会を設け、バットガールとして試合に参加して欲しいと直接伝えた。そのもようは同球団のTwitterに投稿されており、グウェンさんは喜びで涙をぬぐい、感激のあまり言葉を詰まらせていた。
Zoomの中で「なぜ60年も手紙を保管していたんですか?」と尋ねられると、グウェンさんは「ヤンキースへの愛と、夢を持ち続けるためです」とヤンキースへの愛を語った。
またブライアンさんは「これは歴史を塗り替えるチャンスであり、あなたにどれほど時代が変わったのかということをお見せすることができます」とグウェンさんに伝えている。
ヤンキースは毎年、地域コミュニティに貢献する人々や表彰やサポートに値する人々にスポットライトを当てるイベント「ホープウィーク(HOPE week)」を開催しており、グウェンさんのバットガールとしての試合参加はこのイベントの一環として行われることになった。
試合当日の6月28日、ヤンキースのユニフォームに身を包んだグウェンさんは取材陣に対し「一生に一度のことに、本当に喜んでいます。これが夢ではないことを確かめたいので、私の頬をつねってください」とジョークを交えながら、ついに夢が叶った心境を明かした。
また60年前にバットガールになることを拒んだ当時のヤンキースに対して、「望んでいた内容の手紙ではありませんでしたが、気を悪くはしていませんし、恨んだりもしていないですよ。私はただヤンキースが大好きなのです。ファンとしていつもヤンキースを愛しています」とグウェンさんは話している。
当日、ベンチには子どものように無邪気な笑顔を見せながら選手たちと交流するグウェンさんの姿があり、10歳の時と変わらない気持ちでバットガールを楽しんだようだ。
In 1961, 10-year-old Gwen Goldman penned a letter to the Yankees expressing her dream of being a bat girl. The response she received from the GM at the time still hangs on her living room wall.
This HOPE Week, the Yankees will make 70-year-old Gwen’s dream come true. pic.twitter.com/9sMosEcPOz
— New York Yankees (@Yankees) June 25, 2021
画像は『TODAY 2021年6月29日付「At age 70, Yankees fan gets to live out her dream of being a bat girl」(Courtesy New York Yankees)』『Sunny Skyz 2021年6月29日付「In 1961 The Yankees Denied Her Request To Be A Bat Girl. 60 Years Later, Her Dream Has Come True」(@Yankees / Twitter)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)