ドローンによって上空から撮影された、回転する謎の円。小さな生き物が動いているようにも見えるが、実はトナカイの群れが走っているのだ。集団で身を守るための行動の一種で、オオカミなどの天敵に狙われると発生するという。『Science Times』などが伝えている。
大自然の一場面を捉えたのは、写真家のレブ・フェドセーエフさん(Lev Fedoseyev)で、ロシア北西部ムルマンスク州にてドローンを使って撮影したものだ。
研究者が語ったところによると、このトナカイによる集団行動はオオカミやクマ、あるいはトナカイを狩ろうとする人間たちから身を守るための手段だという。
「集団で大きな円を描くように動き続けることで、天敵はターゲットを1頭に絞ることが難しくなります。これを利用してトナカイたちは集団自衛の方法を取っているのです。」
これは自分たちの身を守るだけでなく、円の中心に子どものトナカイを配置することで、子ども達を天敵から守ることもできるそうだ。
動画はアメリカの公共放送「PBS(Public Broadcasting Service)」のドキュメンタリー番組「Wild Way of the Vikings」が2019年に放送していたもので、3月30日にアカウント名「Science girl」さんがTwitterに投稿し、大きく拡散された。
動画を見ると、個体の大きさは変わらないように見えるが、子どもと思われるトナカイが円の中心でじっとしている姿を確認できる。ドローンが上昇すると、すぐ隣で別の群れが同じく円を描いており、