プリンスさんは幼い頃からフィリップさんの影響を受けて育ったそうだ。
このアイディアを打ち明けた時、プリンスさんの母親は「罰当たりだ!」と激怒したという。しかしプリンスさんの「叔父さんはギターになるのと骨を箱詰めにされるの、どっちを喜ぶと思う?」という説得に、母親は「ギターだと思う」と渋々承諾した。
そしてギター作りに取りかかったプリンスさんは「今まで人間の骨からギターを作った人はいないと知って驚いたよ。学ぶことがたくさんあったね。最初は脊椎の骨にドリルで穴を空けようとしたら、骨が砕けてしまって。作り方を考え直さないといけなかった」と明かしており、一筋縄ではいかなかったという。
最終的には金属板を溶接して背骨に付け、フェンダー・テレキャスターという種類の古いギターを分解して、弦の振動を伝えるブリッジとギターのネックを取り付けた。また、動脈と静脈を連想させる赤と青のワイヤーを使って機械と繋げた。
四苦八苦しながらもギターを完成させたプリンスさんは、実際にそのギターを使って演奏する様子をInstagramに投稿しており、本物のギターと遜色ない音色を響かせた。この投稿にユーザー達の中には「よくこんなことできたね。信じられない」とネガティブなコメントを書く人もいたが、大半のユーザーは「素晴らしい! 叔父さんも喜ぶだろうね」「最高にかっこいいよ」「現存するギターの中で完璧なギターじゃないか!」と驚きと称賛の声をあげた。
プリンスさんは「このギターのおかげで、叔父さんがすぐそばにいると感じることができるんだ。叔父さんもギターとして第2の人生を楽しんでいるんじゃないかな」とフィリップさんを偲んでいる。
画像は『Tampa Bay Times 2021年2月11日付「Tampa man who ‘built guitar from uncle’s skeleton’ sure looks familiar」(Facebook)』『Prince Midnight 2021年2月4日付Instagram「As many of you know, my uncle Filip was a big metal head and very influential to me growing up.」、2021年2月9日付Instagram「Fact: drilling bone smells worse than soldering wires」「Some have asked about the construction of the guitar, wondering how to action is, if it stays in tune, ease of play」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)