イギリスに住む23歳の女性が、体の血を全部抜かなければならない大手術が不可欠な珍しい病気と診断された。血液を抜いた際、女性の体温は一時半分にまで低下してしまったが、手術は無事に成功した。『Mirror』『The York Press』などが伝えている。
英ノースヨークシャー州ヘスリントンに住むイジー・スコットさん(Izzy Scott、23)は、ヨーク大学で演劇を専攻している学生だ。イジーさんは昨年12月、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)と診断された。
この病気はイギリスで8000人しか罹患者がおらず、肺と心臓を繋ぐ肺動脈の部分が高血圧状態となり、血栓が成長して血管を詰まらせてしまう深刻な疾患だ。イジーさんは2018年10月頃から体調が悪くなり、唇が青白くなったり、息切れが酷く靴下すらもはけない状態だったという。
イジーさんは診断された当時のことを「この病気と診断されるまでに1年もかかりました。最初は喘息と言われ、次に不安神経症と診断され、医者も何の病気なのか分かっていなかったのです。ひどい息切れで歩くのも辛く、友達と遊ぶこともできませんでした」と明かしている。
病気が判明したイジーさんは肺動脈血栓内膜摘除術という大手術を行う必要があり、イギリスで唯一この手術を行うことができるケンブリッジにあるロイヤル・パプワース病院に入院した。
この手術は血管内で大きくなってしまった血栓を除去するために体内の血液を一度全て取り出し、血栓摘出後に血液を体に戻す必要がある大手術だ。手術が行われたのは今年8月で、