通常の口のほかに小さな2つ目の口を持つ赤ちゃんがアメリカで誕生し、切除手術を受けていたことが明らかになった。頭部や顔面のパーツの重複奇形は1900年以来35件しか報告されていない珍しいケースで、症例報告サイト『BMJ Case Reports』で紹介され注目を集めた。
米サウスカロライナ州チャールストンの病院で、生後6か月の女児が2つ目の口の切除手術を受けていたことが分かった。医師らが女児の右顎に異常があることに気付いたのは、母親が妊娠28週の時に行われた超音波検査で、母親は「きっと嚢胞か腫瘍でしょう」と告げられた。しかし誕生した女児にはメインの口のほかに唇、舌、歯を伴った2つ目の小さな口があることが判明し、医師らを驚愕させた。
「サウスカロライナ州医科大学」の医師によると、女児の2つ目の口は約2センチで時折、唾液と思われる透明な液体が分泌され、口の周りがただれて傷ができることもあったそうだ。しかし2つの口は繋がっておらず、女児は普通に呼吸をしミルクを飲んでいたことから、医師らは切除手術を決断。手術では女児の下顎骨からドリルを入れ、6本の歯を支えていた骨を含む口全体を切除した。
手術後は切開した下顎の周辺に液体が溜まり腫れあがったが、