ロシア南部クラスノダールに住むパベル・ボリソヴィチ・ポポフ腫瘍外科医(Pavel Borisovich Popov)だった。夫妻はパベル医師から「治療は1年半で、6~8回の手術で済む。アメリカではできない最新の手術をすることができる」と告げられ、ロシアで治療を受ける決意を固めたのだった。
キャロライナさんは「みんなにクレイジーと言われたけど、私にはロシアでの治療が一番魅力的だった。ルナが心無い言葉をかけられたり、指を差されて笑われたりするのは耐え難かった」と明かし、昨年9月に夫をフロリダ州に残しロシアに飛んだ。
こうして10月の最初の手術ではルナちゃんの額と目の周辺の一部が、今年2月には鼻と目の周辺の残りの部分が切除された。しかし当初3か月の予定だった2度目のロシア滞在は、コロナ禍で6か月に延びた。
キャロライナさんは「2度目のレーザー治療後、ルナの顔にはケロイドができて治療が遅れてしまったの。それにルナと2人きりでアパートにこもっている時間が長く、英語も通じず、私が精神的、身体的にも参ってしまったの。薬を飲んでだいぶ落ち着いたけど、本当につらかった。次回の治療の際には誰かに付き添ってもらうことにしたわ」とロシアでの治療は困難続きだったことを明かした。
そして今月13日、ルナちゃんは3度目の手術を受けた。26万6千人超のフォロワーを抱えるInstagramには、包帯を巻いたルナちゃんの写真が投稿されており「全てが上手くいったわ。ただ手術の翌日に食べたスイカが原因で、移植した皮膚がダメになってしまった部分があるの。そこはもう一度やり直しね」とコメントされている。まだ1歳半のルナちゃんゆえ、ハプニングもつきもののようだ。
「最初はつらい思いをしたし、今でも『あざは感染するの?』と聞いてくる人もいるわ。でも最近はうまく対応できるようになったの。あの子の笑顔を見ているだけで嬉しくなるわ」と語るキャロライナさん。一方のティアゴさんは「ルナに不平なんて全くないよ。ルナは私たちの全てだからね。手術は怖いけど、私たちはとっても幸せだよ」と述べ、ルナちゃんを愛おしそう見つめた。
キャロライナさんは最後に、ルナちゃんについてこう述べた。
「ルナはよく鏡を見て、髪をかきあげたりしているわ。でもきっと自分が他の子と違うってことを分かっていないのでしょうね。ダンスも大好きだし、よく遊ぶし、何よりいつもハッピーなのよ。ルナには普通の人生を送ってもらいたいし、ずっと幸せでいて欲しいの。」
なおルナちゃんはこれまでに身体の3か所にがんが見つかり切除しているそうで、外出時は長袖を着て紫外線をできるだけ避けている。また今後の治療は当初の予定よりも少し延びてしまったが、うまくいけば来年の夏に全てが完了するという。
画像は『Born Different 2020年9月30日付Instagram「“Some people ask to take a picture of her, some people point and laugh」』『Luna Mãe no Controle 2019年3月25日付Instagram「Was 48 hours of labor and mom was exhausted!」、2019年4月11日付Instagram「Every day I receive a lot os messages asking me “What’s Nevus?”」、2020年9月24日付Instagram「Oiiiii queridos, Luna está melhor」、2019年12月23日付Instagram「Portuguese: Queridos amigos, depois de muitos perguntarem, resolvi fazer este post para explicar sobre essa ‘casquinha’ na cabeça da Luna.」、2019年7月9日付Instagram「Ontem completei 4 meses」、2020年10月16日付Instagram「Esse foi o estado do curativo da Luna dois dias depois da cirurgia」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)