恋人に暴力を振るわれながらも「私にはこの人しかいない」と信じて関係を続けていた女性が、男に火を付けられ身体の80%を火傷する重症を負った。女性は一命を取り留めたものの全てを失い、『The Dallas Morning News』などに自分の経験や思いの丈を語った。
米テキサス州ダラス在住のダニエル・タウンゼンさん(Danyeil Townzen、42)が、自分の人生を変えることになるマシュー・ガース(Matthew Gerth、34)に初めて出会ったのは、2017年9月のことだった。ダニエルさんはその日、自宅から約480キロ離れたサンアントニオの友人宅を訪れるために長距離バス「グレイハウンド」に乗ったものの、バスが途中で故障してしまった。
ダニエルさんは「友人に迎えに来てもらうことになって、待っている間に話をしたのがマシューだったの。とてもハンサムだし、気さくで話も弾んでね。せっかくだからと友人の車にマシューを乗せてサンアントニオに向かったわ。私はホテルを予約していたんだけど、いつの間にかマシューも一緒に泊まることになったのよ。そしてそれから2週間、マシューとロマンチックなホリデーを過ごしたの」と当時を振り返る。
13歳で母を亡くしたダニエルさんは、16歳で家を出ると自分の力で高校を卒業した。26歳で結婚したが37歳で離婚し、その寂しさを埋めるかのようにマシューが現われたのだった。ダニエルさんはその後、週に2回のペースでダラスからサンアントニオに通い、マシューとのデートを重ねた。
しかし出会いから3か月が過ぎた12月31日のこと、優しかったマシューの態度が豹変した。マシューはダニエルさんの携帯電話を勝手に操作し、男友達からのメールを見つけて怒鳴り始めた。ダニエルさんは携帯をいじられたことに腹を立て「ただの友達よ」と説明したが、マシューの怒りは収まらなかった。マシューは高速道路を運転中にダニエルさんを車の中から押し出そうとし、車を停めるとダニエルさんの顔を何度も殴ったのだった。
ダニエルさんはマシューの一面を知ってショックを受けたが、