沢尻だけでなく他の『パッチギ!』卒業生にも“親代わり”のような気持ちでこの十何年過ごしてきたという井筒監督。同作には他に塩谷瞬、高岡蒼佑、小出恵介らがメインキャストに名を連ねているが、井筒監督は「前ね、小出(恵介)くんのつまらないことがね、あったから。もううちの卒業生は、高岡(蒼佑)にしろ、小出にしろ『結局全部アンタが育てたんじゃないか』みたいに言われたときもあったぐらいでしたからね」と苦笑した。小出恵介は役者として順調に活動を続けるなか、2017年6月に未成年との飲酒及び不適切な関係を持ったことが報じられたことを受け、所属事務所が無期限活動停止を発表している。また高岡蒼佑は2011年にツイッターでの発言が炎上するなどの騒動から所属事務所を退社するなど順風満帆とはいかず、同作で主演の塩谷瞬も2012年に料理研究家と著名モデルとの二股報道で騒動となった。
そんな経緯からか、お笑い芸人で番組MCの千原ジュニアは「うちも『パッチギ!』のDVDありますけれども、あの頃の気持ちでもう観られないんですよ。それぞれの役者さんのバックボーンが強すぎて」と出演者の不祥事が作品自身に与えてしまう影響を訴え、「だから作品を作った人にとってはそういう思いもあるでしょうしね」と同作に関わった人たちを思いやった。
最後に井筒監督は「とにかくちゃんと反省して認めるものはちゃんと認めて。その責任を果たしてからちゃんともう一回女優としてやれるように。僕らも協力してあげようとは思っているけどもね。とにかく今はあほんだら! バカモン!」とまさに親心を感じさせる愛ある言葉を送った。千原ジュニアが『パッチギ!』を昔と同じような気持ちで観られる日は来るのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)