2018年度上半期放送のNHK連続テレビ小説『半分、青い。』でふわっとした雰囲気が魅力のモテ男・朝井正人役を演じ、大人気となった中村倫也。現在、中村の所属事務所には映画出演のオファーが多数寄せられているというが、彼には長い下積み期間があった。普通の芸能事務所ならとうの昔に契約を解除されていただろうが、「彼には俳優としての価値がある」とその将来性にかけていた現事務所の社長は15年間、ずっと契約更新を続けてきたという。
中村倫也が所属する株式会社トップコート(TOP COAT)のHPで所属アーティスト一覧を見ると、渡辺万由美社長が同社を立ち上げるきっかけになった女優の木村佳乃の写真が最初にあり、2番目には中村倫也の写真が掲載されている。トップコート所属の男性アーティストの中で一番の古株である中村が同社に入ったのは、高校2年生の時だ。翌年にはNHK連続テレビ小説『風のハルカ』(2005年10月)に抜擢され、このままトントン拍子に行くものだと社長をはじめ事務所スタッフは期待していた。しかしその才能が開花するまで、およそ15年を要したのだ。
5日放送の『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)では、中村倫也の他にも松坂桃李や菅田将暉、女優の木村佳乃、佐々木希そして杏と売れっ子を世に送り出したトップコート・渡辺万由美社長に3か月間、密着取材した模様が放送された。数千人が所属する事務所がある一方で、