1週間後の14日に息を引き取った。乳ガンの告知を受けてから5年半が過ぎていた。
「彼女は最期、もう私が誰かも分からなくなっていました。きちんとさよならもできないまま、彼女は逝ってしまいました」―悲しみに暮れるシューさんは、葬式が行われるまでの数日間をヤンさんの亡骸と一緒に過ごし、そして‟あること”に気が付いた。ヤンさんは生前、ウエディングドレスの候補を数着、オンラインショッピングのカート内に残していたのだった。
シューさんは心が引き裂かれる思いで、ヤンさんの亡骸に「一番美しいドレスを買ってあげるからね」と約束し、その翌日には彼女が選んだであろう純白で美しいドレスを手に入れた。シューさんによると、事情を知った店のオーナーがシューさんの話に心打たれ、1元(約15円)でいいからと譲ってくれたそうだ。
結婚式当日、ウエディングドレスを纏ったヤンさんに、シューさんは誓いの言葉でこう語りかけた。
「私は一生、心に痛みを抱えたまま生きるでしょう。でも私は負けたりはしないから。」
「私に唯一できることは君の望みを叶えること。そしてウエディングドレスを君に着せてあげることこそ、私の望みだよ。」
そしてヤンさんとの式を終え、彼女を妻に迎えたシューさんは最後にこう明かした。
「妻には生前、『私が死んでも泣かないでね』と言われました。でも彼女が荼毘に付されるために連れていかれるのを見たら、溢れる涙を止めることなどできませんでした。」
このニュースは中国のSNSで拡散し、「来世ではきっと一緒になれるよ」「これこそ真の愛なのかな」「美しい話だけど、悲しい」「運命は残酷」「もう一度幸せをつかんで欲しい。彼女もそれを望んでいると思う」といったコメントがあがっている。
画像は『The Sun 2019年10月23日付「ETERNAL LOVE Heartbroken groom, 35, marries his fiancée’s corpse so she can realise her dream of being a bride after cancer death」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)